「どうやったら法律を楽しく理解できるだろう?それこそ早熟な小・中学生に説明できるくらいに。」

契約法務に関わっていたとき、そんな問いが頭に浮かんでいた。

読書猿の「犬」の一匹として、『アイデア大全』をヒントに、法律を全速力で楽しむ方法を探ってみたい。


これ以降の文に付したページ数は、いずれも読書猿著『アイデア大全』の該当ページである。


以下では、法律の知識がゼロになったつもりでフレッシュに記述していこう。


兎にも角にも、条文や基本書は大人の初学者にすらわかりづらい。
「いちげんさんお断り」の世界である。

なら「いちげんさんでないフリ」をすればいい。(p135、問題逆転)
転んでもタダで起きる気のない自分は、そんな発想が出てきてしまう。


いちげんさんでないフリをすると決めた。じゃあどんな問いを立てればいい?
つらつらと、ものぐさながらに立てた問いに答えていこう。
0.「ローコストで調べながら法律を読む、読みながら調べることはできないか?」 (p126、仮定破壊)
まずはこれ。ひたすら調べる。いちげんさんでないなら、きっとリーガルリサーチが出来るはずだ。

1.「そもそも法律って何なの?」(p96、P.K.ディックの質問)
→誰もが知り従うルールなんじゃないかなあ。
→「法の不知はこれを許さず」って言うでしょ?
なら原則なんでもカバーしているからこそ、誰もが理解に行き着くやり方があるんじゃないのかなあ、とぼんやり思う。

そんなぼんやり夢見ごこちの矢先、
法令の種類を知ろう②
という解説のファイルを見つけた。
法律、法令、通達、告示…そんな単語が並ぶ。

大元は以下のサイトだ。なるほどこれは信頼できそう。
やさしく解説 法律基礎知識 バックナンバー

ちなみにこのファイルの著者は、以下の名著を書いている。第2版にはお世話になった。




3.「粘土やブロックやビデオゲームや電子工作やプログラミングのように、法律で遊び倒せないか?そうするには何が必要か?」
(p96、P.K.ディックの質問)
(p148、ディズニーの3つの部屋 夢想家)

 
上記の改訂版吉田本の紹介記事を見つけた。
「法律は考えるゲーム」「民法の規定から公平や正義を学ぶ」とあったぞ。なるほど。
 
法制局キャリアが教える 効率的で挫折知らずの法律学習法

これから法律を学ぶ人、挫折した人のための超勉強法

よし、この発想であればゲームの感覚に落とし込めそうだ。
 
4.「ゲームの感覚、つまり、読むだけでなく「体験」できないものか?
それこそ、小学生のときのキャンプのように。」
(p96、P.K.ディックの質問)
 
ようやく、小学生が法律を学べないか?という部分に踏み込んだ。
ふと拾い上げたこの本は、科学研究費助成事業の成果として書かれたそうだ。

 
法教育の総合的研究―行為規範(社会構成原理)としての民法へ

上記の研究成果報告書
 
研究成果報告書に「律令モデルから市民法モデルへ」とあるように、かつては「支配者が民衆と(ママ)統治するための道具」でしかなく「民衆にとって法は、逃れたいもの、かかわりになりたくないもの」だった。

いっぽう現代で求められるのは、「対等な市民相互間の関係を規律する民法をベースとした法のイメージ」と述べられている。

誰もが対等な市民として、民法(上記の報告書から言えばdroit civil = 「市民法」と書くべき)を社会で活用する。
 
生きづらさ、アイデンティティ、多様性。これらに悩みを抱える人も、そうでない人も含め、人間の営為として法律を活用しないことには何も始まらない。

法的なディスレクシアに追い込まれてしまうことは、「法の不知はこれを許さず」どころか、さしずめ「知らぬが即身仏」である。

しかも悟りを開くことすらできず、構造的に知識独占がなされてしまっている部分が根強く残るのだから、そこには救済も自由意志もない。
 
律令制を敷いていたことは、小学校や中学校の歴史において誰しも知るところである。これが法を忌避することの原因ならば、他にも示唆するモノが多そうだ…。

よし。人文知から法律に狙いを定めてドリルダウンし、ルートが確保できた。

結果的に「フォーカシング(p23)」が出来て、法律とは何ぞや?という問いから、遊ぶための空間が拓けた具合だ。

最後に、具体的な知識を付加したい。

以下の本は、「属性列挙法(p199)」「形態分析法(p205)」を体現していると言える。
 

 自分の行動を振り返り、アイデア出しを試みた。

法律を知るために取ってきた行動は、本は(冊数も内容も)違えど、だいたいこの通りだなあと思い返す。

全速力という縛りからつらつらと書いたが、粘土やブロックで遊ぶ感覚がアタマに残る。これだから知識探しはやめられない、という具合に。

他に示唆するモノついては、また別な記事を書こう。それこそ「ノンストップ・ライティング(p42)」を使って。