満員電車は爽快だ。
空いた車内の車窓から、隣の混雑を眺める行為は、
数百円だか数千円程度で買えてしまうヘゲモニーだ。

普段出歩かないうるさい混雑に偶然入り込むと、
こっそりと「うるさい平等」を感じてしまう。


うるささを避けることで、その場に即興で自分の部屋を持てる。
ほどよく静かな空間内で、本に書かれた内容で頭をうるさくできても、
音もなくうるささと混雑がしつこく犇めいた空間では、いくらひきこもっても頭の静けさは保てない。


うるさい常識や文化から、知らず知らずに静けさを押し付けられるよりも、
静かな文脈からうるささを拾い集めるほうが、自由でいられるんだよね。