マスコミについて、
「報道しない!隠蔽だ!偏向報道だ!これだからマスコミはダメだ!」
と簡単に言って叩いてしまうのは、単なる知識不足だ。
個人メディアだろうと、何も変わらない。
「メディアや発言へのヒト・モノ・カネの流れ」
を的確に捉えて扱わないことには、
叩いていることにすらならないためである。
「発し手へのヒト・モノ・カネの流れ」を探らないでいると、
単なる大手マスコミ叩きで満足しちゃうんだよね。
報じる内容と報じない内容、発言する内容と発言しない内容があるのは、
個人メディアだろうと、科学者だろうと、大手マスコミだろうと、
自分の営業トークでしかなく、あるいはスポンサーへの配慮が働いているというだけだ。
知識層ではないB層は、これを理解せずウェブで暴れているだけなのでさておき、
とりわけ自然科学を生業とするような知識層は、ウェブにおいても、
「ヒト・モノ・カネの流れ」というデータセットには極めて無頓着だ。
「ヒト・モノ・カネ」の情報こそ、ビジネスはもとより、
研究含めた全てのプロジェクトの運営・経営を取り巻くデータドリブンの軸だ。
(この点にもっと意識を向けるだけで、研究者はあっさり経営が出来るのだけれども。)
メディアに話を戻せば、広告収入のある個人や企業なのか、
月額課金で運営しているのか、どのような人がどのような報道や情報を扱うのか、
まずはそれだけを問題にしてみるだけでいい。
実はこれは、事業や研究のプロジェクトや、
投資内容の内側を探ることについても、
全く同じことが言える。
都合の良いことをテレビや新聞で報じてもらって感謝し、
都合の悪いことをテレビや新聞で報じないと「マスゴミ」と怒る、
市井の人も政治家も、こんなメディア大好きっ子であれば何も探れないことは確かだ。