(2016年10月19日 作成)
(2017年10月5日 追記)

数学がとにかくつまらないと感じる人向けの入門書たちです。

数学を読んで理解し、問題を解いていったり演習できたりする流れの基礎となる本を示します。対象は中学生レベルに始まり、高校生・大学生の入口向けまで。数学がニガテだけど自学自習できるようにしたい!という人に捧げます。

どんなメリットがあるの?

・イメージが作ることで、無味乾燥さを回避できる
・歴史を知ることができるため、他の分野と結びつく
・むしろ、本を一気に読むことで先取りできる

要は、数学の流れを「読むことで頭にセットする」具合ですね。「ただ単に問題を解くだけだと無味乾燥……」と不幸にも感じてしまう状況に、さっさと別れを告げるためのルートづくりです。

それどころか、一気にショートカットできるやり方でもあります。


小学校レベルを一気に眺める『算数の図鑑』

語句にすべてフリガナがふってあり、文体も「ですます調」で読みやすい。またイラスト付きのため、ひとりで読める算数の絵本としても楽しめます。

「全く数学に自信がない」というのなら、ここから楽しむくらいでちょうどいいという一冊。





中学校レベルは『数学図鑑』と『8時間でやり直す本』

ここからは、兎にも角にも数学を大づかみしましょう。イメージが湧く本に触れることが第一です。『数学図鑑』は、小学生から読める中学数学の本です。きれいな美術書のようななつくりは、先に挙げた『算数の図鑑』と同じ著者が手がけているからこそ。



『8時間でやり直す本』は、シンプルな作りです。



簡単なシンプルに把握するにはこの2冊ですね。そうとう網羅性も高いですし、授業がイヤでイヤでたまらない人は、イメージ作りにまずここから。入口をくぐるには非常に良いです。

これを手元に置いて「学校で使っている問題集の模範解答を参照しながら問題を解く」だけで世界が開けます。



高校数学に行く前に、数学史と数学記号に親しもう

中学数学は算数の延長ですが、高校数学に入ると「抽象的な概念や記号」が入ってきます。

数学史を読み解いてわかることは、
・古代と現代の数学の位置づけ
・グラフの発明の過程
・微分・積分の発明と意味
・大学レベルの数学基礎論
などさまざま。

「歴史を通じて、数学を概念のカタマリとして眺められる」という発想で把握しましょう。

特に、歴史が好きだけど数学は苦手…という人におすすめ。







また高校数学では、用いる記号が一気に増えます。数学記号に馴染んでおきましょう。
大学レベルもほんの少しだけ触れています。






具体的に踏み込むなら『ビジュアルにわかる』シリーズ

ようやく高校以降を含む「数学の本題」です。

このシリーズでは、数学IIIと大学レベルの基礎までカバーできます。正直なところ、日本の高校・大学レベルの教科書と参考書は、基礎概念を理解しやすく書いたものが、『ビジュアルにわかる』以外にほとんどないです。それだけこのシリーズが優秀なんですけどもね。

わからないところを回収する図鑑・辞書として使っていきましょう。









例によって、これらを手元に置いて「学校で使っている問題集の模範解答を参照しながら問題を解く」ことを心がけてください。模範解答が不親切な場合は、できるだけ親切な模範解答が付いた参考書を使いましょう。

「数学がつまらなく感じる理由」って何?

いろいろな本を挙げて思い返してみると、「数学がつまらなく感じる理由とは、教科書・参考書と教える側がつまらないだけ」ということなんですね。

「いやいや、そんな当たり前なこと言うなよ!」と聞こえてきそうですが、僕はこれが「つまらなさが当たり前」であることが完全に間違っているとしか思いません。

「チェスや将棋やゲームやプログラミングは面白いのに、数学はつまらない」と感じるとしたら、それは、「盛り上げ役がいない」ということなんです。

ここで挙げている本は、いずれも「盛り上げ役」としてイメージを豊かにしてくれます。

数学は、進めば進むほど「イメージして問題を解く」とか「つまりシンプルに言うとどういうことなの?」というわかりやすさが、次から次へと削ぎ落とされてしまうわけです。
(本来なら入門段階で、より早くシンプルにわかるような流れがあって然りなのですが。。)



統計学やプログラミングで数学が求められる中、「厳密さがすべて!他の分野との融合?んなもん考えなくてよろしい!」という態度が先に来てしまうと、「数学は地獄の一丁目」という早まった結論に達してしまうというわけですね。

・微分や積分の成り立ち
・哲学者のデカルトが平面座標を作った事実
・ユークリッドの『原論』は中学数学をカバーしている

などなど……こういう「数学史の流れ」を知るだけで、格段にイメージが作れるのにね。

まず入門段階では、ひたすらイメージ出来るように盛り立てていく。これは何の分野でも当てはまることです。そうじゃなければ役にたたないどころか面白くさえないので、別なルートをさっさと見つけて、次に進んでしまいましょう。