生成AIの応用動向の予測があちこちでなされている。
事務系作業のドメイン知識の事実から言うと「既に人間はAIに勝てない」のが実態である。
ここで言う事務系作業には、いわゆる企画を伴わない対応全般(バックオフィスやコールセンター)を含んでいい。
既にここ3年ほどで、AIに完全に置き換わっている作業は多い。
事務処理も電話応対も会議応対も、スマホ1つでアプリやテキスト処理で完了出来てしまう。
もう少し厳密にFP&A目線で言い切るとき、事務処理のOCRを含めると、7〜8年前にはあらかた出来ていた。
統計学やサプライチェーンマネジメント目線でも、需給予測の自動化は7〜8年くらい前から可能だった。
ここに昨今のAIによる音声対応(自動音声とテキスト化)が加わり、業務の大枠が決まっていれば、議事録やToDo作成は片付いてしまう。
ということは、業務の組み方によって既に既存の業務の置き換えが可能なのである。
残るは、人間の側がどこまでテクノロジーに寄せるか否かの話だ。
現実解。
AI置き換えが難しいのは、人間が実際に行動する要素である。
肉体的行動(作業現場)と心理的行動(意思決定)の2つに粗く分けると、これはAIではなく生々しい人間の動きが先行する。
AIをパワードスーツのように着て、行動していくことが現状からみえる本質だと覚えておこう。
ボックスコックスネット、遠藤武。