「理系にとって、出世や独立すると文系っぽくなるのでしんどく思います。何か手立てはないのでしょうか。」
私は「数強かつ英強は最強」と何度も言ってきていますが、これを、
「数強かつ言語強者は最強」であり「言語には法律や文芸や外国語もプログラミングも含む」
と言い換えれば、わかりやすくなると思います。
GEのジャック・ウェルチさんは化学工学で博士号を取った経営者であり、本を書いています。
『ハッカーと画家』のポール・グレアムさんはプログラマであり、ベンチャー投資家でもあり、作家でもあり、絵を習っています。
『ハッカーと画家』を日本語訳した川合史朗さんは、Gauche(ゴーシュ)というプログラミング言語をつくりながら、ハワイで俳優をやっています。
ということは、出世も独立も「理系がどうの、文系がどうの」という、
予備校や学習指導要領のある高校までの、世俗的なくくりなど瑣末な話で、
リベラルアーツを起点にした学問上のくくりである「人文科学、自然科学、社会科学」が重要なのです。
そもそもですが、日本語圏で以前から存在する「理系・文系」に相当するような学問上の概念は、英単語にありません。
強いて言うなら「STEM(科学・技術・工学・数学)・非STEM(それら以外)」が該当するかもしれませんが、
これは「数学や科学のリテラシーがある・ない」という、科学というよりは世俗的なくくりにとどまるかと思います。
私が「数強かつ英強だと最強だよ」と繰り返すのは、
科学を経て、世俗的なくくりでも楽しく活躍できるからという理由にほかなりません。
現実解。
出世や独立でリーダーになるのに「仮面を被る」という言い方があります。
それをちょっと楽しく言い換えれば、コスプレやなりきりのようなものです。
「平社員がどうの、管理職がどうの、理系が、文系が、、」という世俗的な視点を変に掘り下げるではなく、
自分にとって有利で楽しい視点で包み込んでしまえばいいのです。
そこに対応した実力者・成功者で「真似してみたい!」「掘り下げ甲斐がある!」という人を見つけるほうが、
実は問いに対する答えが早々に見つかるものだと言うことです。
取引事例比較法という資産評価手法の応用や、先行研究に当たることや、広い意味でのデータ分析だと思っておけば、事足ります。
実は「真似する」とはとても科学的なやり方なんです。
boxcox.net、遠藤武。