自分の仕事や立場が、どこで賞味期限切れになるかを想定しておくと、壁を超えられる。New

daily14 壁。

Memento mori(メメント・モリ、死を想え)という言葉がある。

これは人生訓や警句でありながら、ビジネスにとても役に立つ意味を持っている。

ビジネスの潰れ方や賞味期限切れが当てはまるためだ。

 

私は仕組み化を指南する社長に向けても、

かつ自分自身に対しても、

「自分のビジネスの潰し方」を想定している。

いかにして潰せる(あるいは墓穴を掘って潰れる)かを想定しておけば、

そこから逆算して、

成長の機会を「作れる」ためである。

 

仮に「潰れる」まで行かない、

「どん詰まる」という足踏みや、

賞味期限切れを含め、

「作れる」で対処できる。

 

要は、単にスタート地点で不利な状態の人はもちろんのこと、

優秀でもスタート地点やその後の過程でバイアスがかかっている場合、

現在や未来に「作り手」となる要素が薄く、

早くピークが来て停滞するのだ。

この傾向は、高校受験や大学受験のときに気づいて、

実際に経営トップと関わるようになってはっきりしたことである。

 

どのように「潰れる(あるいはどん詰まる)」かは、

スタート地点とその過程で決まってしまう。

例を挙げていこう。

営業だけで生きて来た人は、モノがつくれず、本当に規模とインパクト大きい物事を知らない。

マーケティングだけで生きて来た人は、規模やインパクトの大きさのわりに、企業の全体像がわからない。

経理だけで生きて来た人は、細かすぎる。

ファイナンスや金融だけで生きてきた人は、大きすぎる。

コンサルだけで生きてきた人は、意外と作れない下請けである。

劇団員だけで生きてきた人は、演じられても、売れない。

データ分析だけで生きてきた人は、分析対象のオーナーの使い走りである。

ものつくりだけで生きてきた人は、せっかく作れるのに、制作代行の下請け気質に陥る。

作家だけで生きてきた人は、経理や財務や税務やテクノロジーがわからない。

 

このような「潰し方」をありのまま見ていくと、

その業界の多数派にとって逃げられないポイントになる。

 

これは往々にして見たくない事実であり、

それをありのまま述べているに過ぎないから、

「これはひどい…」

と思う人も少なくないかもしれない。

 

だが、それでいいのだ。

ここには希望がある。

事実をありのまま受け入れて、

すべて受け止めて行動していけば、

それは成長の機会に化ける。

 

現実解。

表面的なところで尻込みしてしまうが、

「潰し方」から逆算して成長機会を作る覚悟があるなら、

多数派の尻込みすら、壁を超えるチャンスである。

ボックスコックスネット、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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