「生成AIがなんでも教えてくれる!純粋な知的好奇心が既存の学問のあり方に勝ち、生成AIで自由に学べる!」
このような発言を複数見かけるが、これは実は誤っている。
学問分野や専門知識には一定の系統性があり、その構造を理解していないつまみ食いは半端者で終わるためだ。
教養学部という、理系と文系の垣根がなく基礎分野をあまねく扱い、研究できる人を少人数で養成する大学にいたから言ってしまうが、
系統的な学問の構造を保ったまま、柔軟な知的好奇心をとても重視していた。
あまり知らない人は「なんでもありのカルチャーセンターである」のように言い出すが、それは単なる無知であり、
本質は基礎重視でとても保守的だが、極めて柔軟で革新的という伝統まで持ち合わせることが答えだ。
現実解。
知的好奇心が重要なのはその通りだが、それは大昔から同じ。
かつ、既存の学問の系統性は「ドメイン知識のあり方」でもあるため、自由度だけ増すとつまみ食いで終わる。
だからこそ、かえって系統的な基礎が重要になり、それを有しているだけで楽勝しやすくなるのだ。
ボックスコックスネット、遠藤武。