やりたいことが溢れている状況は、良いことだ。
だからこそ、やらないことを明確にしておく必要がある。
バックオフィスが苦手なら、経理周りは複式簿記と税法を理解したのち、
外注やツールの活用で効率化してしまえばいい。
営業や採用が苦手なら、紹介を通じて集めてしまえばいい。
やらないことを定めて、得意なことや強みをシェアしあえれば、
それだけで物事を前進させやすくなる。
自分で常識をつくり、やらないことを定めてしまうと、
それだけでやらないことを外部にシェアしたり、明言する機会が出る。
ここに「自分で見えていなかったことを言語化する」という価値があるのだ。
やりたいことばかりに目が行って、
やらないことについつい視点が定まらないのは、
優秀で勉強熱心な人の性分でもある。
だからこそ、そのカラを破るのである。
やるべきこと・やりたいことを決められるのなら、
やりたくないこと・やらないこと決める工程とは、
あっさりと素直に自分の感情を認めることだ。
これは決めるというより、むしろ浮き彫りにさせる動作だと言っていい。
いくら活躍して目立とうと、ギャーギャー騒いでいる人は、
無知による不安感から、あっさり認めることが苦手というだけだ。
そうではなく、知識や経験がひとカケラでもあれば、
やりたいこと・やらないことの区別が、意外とあっさり出せてしまう。
現実解。
見聞きと経験を通じ、やらないことを言語化してしまえば、
おおよそ見えないもの・見えづらいものを描写していける。
知識と並行してカラを破るには、
そんな照らし方があるほうが実は心地良いんだよね。
..遠藤武