経営 その16 〜 事務や会議の価値。

daily1 商い。

事務や会議ほど、企業やプロジェクトや役割によって価値がバラける仕事はない。

経理・人事・総務であれば、求められる価値がただの事務処理でしかない場合、
同じような仕事でも、恐ろしく市場価値が低くなってしまう。

 
これと逆に、経営の意思決定に資する場合は、とんでもなく価値が高まっていく。弁護士や公認会計士のフィーが高額であることが、そのまま当てはまる。

またシステム開発であれば、大規模な案件ほど受注金額が釣り上がる。
このとき、事務では全く付加価値を出さないような文書作成や会議に、
1人当たり1時間7,000円くらいの人件費が掛かっていく。
1ヶ月を160時間と仮定すると、月額100万円を超えることになる。

他方、全く同じ文章作成や会議であっても、中小規模のシステム開発案件であれば、1人当たり1時間2,500円くらいに人件費は縮小する。
このとき、同じく1ヶ月を160時間とすると、月額は40万円だ。

また、システム開発でない経理や総務などの事務員であれば、 1人当たり1時間2,000円くらいの人件費が相場だろう。

似たような作業について、このような価値の歪みが、企業の内部に数多く眠って放置されている。
切り口によっては、一物二価や三価が全く気づかれずに常態化しているのである。
こうなると、既存の価格にあぐらをかいたままでは、確実に値崩れで足元をすくわれかねない。

現実解。
職業選択の自由を行使して成長するには、この歪みを活用すればいい。
大多数が気づかない不思議な現象にこそ、実は価値がある。
正々堂々と知性を磨きつつ、活用してみよう。

..遠藤武

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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