経営にせよ仕事一般にせよ、
「当事者意識を持て」
とは、言われ尽くして今更感がある。
それなのに、当事者意識を持たず、
意見を出したり引っ込めたりして、
脇役に隠れるようなセコい人は、
どこからどう見ても、消えていく様子などない。
そもそも、細部と全体像の両方を自発的に掴もうとする、
積極的な立場でなければ、当事者意識など持ちようがないのである。
ライセンスのある専門職になぞらえるならば、
医師や弁護士や公認会計士くらいの総合的な知識がなければ、
細部と全体像の両方など、掴みようがない。
これらの専門職が絶対に有利だと言うつもりもないが、
中途半端な脇役ではないという点は、揺るぎない事実である。
また「知識低い系」のままで居続けると、
「意識高い系」で一生を終えてしまうケースは多数ある。
いくら目立っていても、「知識低い系」であれば、
当時者意識を持ってもただただ邪魔なだけである。
これを悪化させると、お金を持っていても、
知識や知恵がないばっかりに全く尊敬されない現象が出てくる。
当事者意識があろうとも、
自由も基本的人権も知性もないがしろにするのであれば、
それは暴利を貪っているだけにしかならないためだ。
現実解。
つまるところ、当事者意識の質を上げていくには、
隠れても埋もれても、決してセコくならずに、
真っ正面から知識と知恵を磨いていくことに尽きる。
仮に瞬間的にお金をケチっても、知識をケチらずにいれば、
健全な当事者意識が持てるんだよね。
..遠藤武