キャッシュフローと利益を残して、関係者がお互いに気分良く仕事を楽しみ続ける。
このための理念と仕組みを設定し、意思決定を重ねられれば、ビジネスは事足りる。
営業・マーケティング・企画・経理・IT・技術・カスタマーサービス・人事・総務・法務…これらのスキルは、個別的に面白い要素はあれど、あくまでその実現の手段でしかない。
公務員だろうと、医師や弁護士だろうと、会社員だろうと、フリーランスや経営者だろうと、その立ち位置の価値とは、自分の理念を実現し、より自由になるための手段である。
これらの個別のスキルそのものは、本から知見を回収してもいいし、それぞれの専門家から知見を学んでもいい。一方で、意思決定を下して理念と仕組みを実現するのは、生身の人間である。生身の人間は、ただ単に知見を集める道具のような手段ではない。
人間が人間であるからこそ、物事を単なるスキルの話に終止させてしまえば、そのうち飽きてしまう。他方、スキルなしでは理念は絵に描いた餅でしかなく、何も始まらない。
生身の人間が、お互いに気分良く楽しくに過ごすためにこそ、スキルを保持し、理念や仕組みを設定する。そこから実現の手段を探っていく。各自で問い、状況に即して自己決定していく。この点を忘れなければ、すべての物事はあっという間に楽しくなる。
現実解。
仕事を気分良く楽しみ続けるという発想は、往々にして忘れられるし、時として堂々と見過ごされることを覚えておこう。
大局的に見れば、仕事で起こるつまらなさや悩みのすべては、スキルの取りこぼしと、理念や仕組みの設定ミス。
「その価値の出し方って、本当に気分がいい?本当に楽しくなる?」という問いを、常に頭の片隅に持ちあわせておくといいんだよね。
..遠藤武