分析:スタートアップ成長の3要件は「経済性あり・市場規模あり・法規制が緩やか」であること

daily12 業界知識。daily11 スモール分析。

「テクノロジーで問題を解決したい!」

そのような思いから起業する人は数多くいる。

その場合に着目すべきは、経済性・市場規模・法規制だ。

 

現時点でのユニコーン企業(急成長企業)の上位100社を見てみると、

ECやAIやフィンテックといった、物理的実装がほとんどいらないIT関連が9割以上を占める。

それ以外のごく一部は、創薬やバイオとITを掛け算した分野という具合だ。

 

結局、経済性があり、市場規模があり、法規制をクリアできる分野は、それくらいしかないのだ。

実のところ、

「(IT以外を含む工学分野での)テクノロジーで問題を解決したい!」

という建て付けのスタートアップは、ユニコーン企業として出ていない。

これが何故起こるのかと言えば、

・テクノロジーの物理的実装のコストやハードルが高く経済性が乏しい

・安全性など含めた法規制の突破が困難である

・ゆえに市場規模が見込めない

という3点に尽きるだろう。

(宇宙開発のように法規制を突破しているケースもあるが、極めて例外的である。)

ロボティクス、有人ドローン、エネルギー関連などについて、

とても期待されている割にあまり目立たないのは、

アナログな経済と法律と市場の困難が伴い「スタートできてもアップしないから」である。

 

現に私は、ハイパーグロースを果たしていた外資企業の日本法人ゼロイチ立ち上げと急成長リードを行ったが、

それは創業した州の法規制が極めて緩やかだったがゆえに果たせた「地場産業型スタートアップ」だったと、あとから分かった。

(創業に際し、州の名士である実業家が経営に携わっていた。ゆえに為せたというのも大きかったのだろう。)

 

ほか、物理的実装のカベを抱える分野について、

海外のベンチャー企業(スタートしたが急速アップしていない)の内情を聞くところによると、

お値段が高い割に導入のメリットが伝わらないとか、

そもそもコンセプトデザインが全然ダメとか、

そもそもロクな人材が管理職にもスタッフにもいないとか、

率直に申し上げて日本の伸び悩む昔ながらの企業よりも、ひどくヘナチョコである。

 

結局は、スタートの時点でアップするかしないかが結論づけられており、

その3要素としての経済性・市場規模・法規制を満たしていないと、

あっさりその他大勢企業に落ちてしまうのである。

 

現実解。

経済性・市場規模・法規制のカベがなく、低予算で動けて、制約を受けづらい分野を狙おう。

施設や設備やマーケティング費用やお金で殴り合いできる分野は、

「それって大企業に押し負けるよね?」

というのがオチだから、その真逆を取ることが勝ち筋だ。

 

追記。

大手製造業の生産過程に数年関わったことがあればわかる話だけど、

解像度高く見ることができるドメイン知識のない人が、スタートアップ周りに溢れているのが実情じゃないかな。

創業するだけなら誰でもできるから、本音と得意技の解像度を上げて、ちゃんと伸びる分野に時間を割こう。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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◆遠藤武の連載執筆
中央経済社『旬刊経理情報』誌にて見開き2ページ連載「データ分析の森」を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています。
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