SNS「だけ」は、リアルが弱い証拠。

daily13 事実の直視。

もう気づかれているから、書いてしまおう。

SNSでいくら騒がれても、結局は最終的にリアルでの実力がないなら何にもならない。

SNS「だけ」では、けっきょく中身は得られないためである。

 

「高学歴」を自称するSNSアカウントで、動画を配信して得られる価値が、学歴や職歴より低いことを嘆いているのを見かけた。

細かく見ていくと、共通テストで6教科、二次試験で4教科5科目の対策をした、難関大合格の価値を「言うほどでもない」と断じる声があるということだ。

そもそもだが、これは元々の答えが出ている。

学歴と職歴は、常にセットであるから、個別で見ても無駄だ。

 

「ゴーイングコンサーン(継続企業の前提)」という発想からすれば、学歴と職歴を切り離すのはナンセンスであり、全くの悪手だと言わざるを得ない。

ゴーイングコンサーンとは、事業が継続的に収益が得られるという意味であり、会計学や経営学の基礎知識である。

つまり、普段の活動には必ず継続性があるということで、断絶しているという前提がおかしいのである。

今配信で収益が得られていようとも、それが続く可能性などどこにもない。

一頃前に「プロブロガー」という名前のアフィリエイターがSNS上で流行ったが、見事に消えていった。

消えていった層の共通点として、見事なまでに「大学の学歴は意味がなかった」とか、

「就活も就職先も微妙だった」と恨みつらみを吐いていた特徴が挙げられる。

これは結局は自分の実力や見極めの不足であり、「学歴と職歴が連なっている」という本質を見誤っていただけである。

 

一方で、学歴の続きで職歴で紡ぎ出せる価値は青天井であり、コンテンツを作り続けられる。

そもそも配信の価値は、あくまで媒体となる配信サイトを介したものでしかない。

媒体とはメディアのことである。

その最も古典的なものは執筆(出版)である。

ちゃんと大学で学んでいた人で、この重みや凄さに気づいたことはあるだろうか。

大学で鍛える内容とは、アカデミックスキルであり、理系文系問わず全分野で文献を読み、そこから執筆やプレゼンを行う能力である。

このアカデミックスキルに根差した教養と専門があるなら、まともな文章がかけるため、職歴と掛け算した執筆やコンテンツ作成のハードルは極めて低い。

ここだけの話をしてしまうと、高卒以上の学力でまともな職歴が2〜3年あれば、「論文の書き方」を本や動画で学び、アカデミックスキルを後付けすることはさほど難しくはない。

もちろん、文章力など頭の良い人や編集者にアウトソーシングしてもいい。

そう捉え直せば、SNSという断片ではない世の中にこそ、リアルなチャンスが溢れていると思えないだろうか。

 

現実解。

職歴の知見を持っていれば、わざわざ配信者と比較するまでもなく、プロとしてコンテンツを作ることなど容易い。

もちろん色々な分野があるから、SNSや配信含めて勝てるポイントを探し、プロとして淡々と頭角を表すことが大事だが、SNSや配信が全てではない。

ありものをプラスに見ていくと、本当にSNSや配信オンリーが有利かどうかなど、実のところ全くわからない。

水物でありゴーイングコンサーンのないSNSに比べると、ハードルが低い割に格式が高く、息が長いものは結構多い。

ボックスコックスネット、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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