「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という言葉がある。
これは困難や恩義を忘れるという後ろ向きな意味だが、
そろそろ逆から捉えてみよう。
この世のすべては通過点だ。
たとえ数ミリでも前に進んでいる限り、それは成長の過程である。
成長の過程で、さっさと通過して忘れたほうが、気張らず壁を乗り越えられる。
コンプレックスがあるなら、
その恨みつらみのパワーを使って、
さっさと壁を乗り越えて成長していけばいい。
成長の結果、過去は通過点として忘れていいのである。
直感に思い切り反するかもしれないが、
通過点として忘れることも成長のひとつだ。
小学生から高校生くらいにブスだのキモいだの外見をけなされた女性が、
大学生や社会人で外見も内面も成長して、
一定以上の容姿になって心から満足のいく恋愛や結婚が出来た場合、
もう過去の人間関係など全く用はないはずだ。
男性の場合でも、整形美人の場合でも、全く変わらない話である。
また、小学生から高校生くらいに陰キャだのガリ勉だのひ弱だのいじめられた男性が、
10代までの大学受験とそれ以降の職歴や専門分野で結果を出して、
異性からも世の中からもモテた場合、
もう過去の人間関係など全く用はないはずだ。
女性の場合でも、全く変わらない話である。
これらに合致しなくとも、
何らかの成長や成功の体験を得た場合、
次やることは「今は未来への通過点」と腹決めして、
過去などさっさと忘れることが一番の復讐である。
現実解。
壁を乗り越えられないのは、変に気張ってしまうからだ。
壁を乗り越えたあとは、その状態が当たり前になるのだから、過去の全ては通過点と思っておけばいい。
ボックスコックスネット、遠藤武。