格差への言及とは、正直に言って大多数が「格差を表面的に煽ること」でしかない。
過去から続く保有資産にいくら目をやろうとも、精神的・知性的に成長できなければ、心はうつろいコンプレックスを残す。
いかに格差のてっぺんにいたとしても、人間が人間である以上、うつろいや変化からは逃げようがない。
現実解。
まずは、1000年単位で見ることを優先してみよう。
技術革新や災害や出来事で、格差を取り巻くルールは、その都度根本的に変わっていく。
ここには進歩もあれば、賞味期限切れも(あるいは温故知新も)ある。
前に進んだり、後ろに揺り戻されたりするのが、人間の本性だ。
前提条件に応じてルールが変わり、そして人間の心理はうつろいゆくのである。
このとき、あなたが表面的な物事に不用意に煽られないことが大事だ。
格差の上側にいたとしても、大地震や大災害やテロをすり抜けるフットワークがなければ、文字通りご臨終である。
格差の下側にいたとしても、前提条件や心理の変化を捉えてしまえば、自分自身が根本的に変われる。
そのようなチャンスを常に見出すことだけを、まず考えればいい。
そのためには、格差に言及する人について、
「この人はどういう意図があって、このように言い出しているのだろう?」
「自分を利するために、そう言っているのかな?」
「世の中を底上げして利するために、そう言っているのかな?」
という懐疑を投げかけると良いだろう。
少なくとも、世の中の底上げを狙える知性と勇気があるなら、少なくとも「表面的な煽り」には逃げていないと断言できる。
格差からチャンス掴み取るには、まず煽られないようにしておくといい。
..遠藤武