短く圧縮できれば、凄みが増す。
長くするには、その短いものを組み合わせる。
無理に長く書くくらいなら、短く書くことに知恵を絞って、楽しむほうが先だよ。
現実解。
ハガキにせよブログにせよ、
不用意に長々と書く必要はない。
書くことが苦痛になってしまうのなら、
読む方も正直に言って苦痛だ。
それなら思い切って、拙くとも堂々と短く書き、
凄みを見せつければいい。
短く書くことこそ、実は知恵の見せ所だ。
長く書くこととは、短く書くことの組み合わせに過ぎない。
この事実を心底思い知ったのは、
大学でパラグラフの書き方を、論文の作法として学んだときだ。
パラグラフとは、1つの段落内で、
「トピック(論題)を最初の文で出し、次にその論拠や詳細を明示し、最後に結論を書く」
という動作である。
この仕組みで、簡潔な文章を短く書けてしまう。
論文とは、その集合体でしかない。
論文と言うと一般に難しいと思われがちだが、仕組みは至ってシンプルだ。
扱う概念や物事が、専門に特化しているからこそ、一般に難しく感じるだけだ。
論文そのものは実はシンプルであり、論文を扱うテレビ番組が出るほど面白い。
念のため言っておくけれど、
何でもかんでも論文として書く必要は、もちろんない。
極論から言えば、3行でもパラグラフ・ライティングは成立する。
無理にパラグラフ・ライティングを意識する必要はないけれど、
毎日書くことを目標にするのなら、そうやって仕組みを少し借りるだけで十分だ。
どうしても長く書きたいなら、
3行で書いたパラグラフを3つ組み合わせて、9行にするといい。
ブログの書き方でもいいし、ニュースレターでもいいし、
履歴書や職務経歴書の志望理由についてのヒントにもなる。
「文字数がもっと欲しい」とウンウン唸るくらいなら、
「文字数が少ないけれどスイスイ出てくる」という本音や事実に絞る。
そこに誰も言語化しきれていない、自分ならではの物事が入っていれば、最強だ。
知恵を絞って、仕組みを使いやすく、小さくしてみよう。
自分の思うがままに、かつ前向きに相手に伝えるよう書いたほうが、
自分で書いていても、読む相手にしても、気分が良くなるんだよね。
boxcox.net、遠藤武。