割り算。

daily6 人と技術と成長。

もしあなたが多くを抱えて手に負えないと感じたら、

引き算してみると同時に、割り算も試みよう。

「仕事を割り振る」という考え方で、質も取ればいい。

 

現実解。

多くを抱えてしまうと、

「あれもやらなければいけないし、これもやらなければ…」

という考えで、ついうっかり埋め尽くされてしまう。

引き算で余計な物事を手放したほうがいいのだが、

手放し方が見えづらいなら、割り算を使うといい。

{やる必要がある物事}を分子とし、

{自分のキャパシティ(容量)}を分母に据え、

一人あたりの割り振りにフォーカスするのである。

一般的に、

{生産性} = {生産量}/{投入資源}

と表わせる。

{生産性} = {やる必要がある物事}/{自分のキャパシティ}

と置き換えればわかりやすい。

あまりにも手に負えないのであれば、

分子にある{やる必要がある物事}を引き算して、

分母に据えた{自分のキャパシティ}を有効活用するということだ。

 

ここで、左辺の生産性についても切りかかっておこう。

一般的に、生産性は「人間を単純な労働者として見立てた際の割り算」だ。

要は、人間を「生産装置」とでも見立てた発想に留まっており、

「好きだからやる!」とか「嫌いだからやりたくない…」

という要素は、考慮されていない。

当然ながら「人間が好きでやること」「面白いからやること」「素直に腹落ちしてやること」であれば、

「嫌いだからやりたくない…」を避けて「好きだからやる!」という主観のブーストが掛けられる

割り算での狙い所は、やる必要がある物事を引き算や掛け算で整頓して、

出来る限り「好きだからやる!」ブーストを得るところにある。

単に「これもやらなければ…」で、

分子の{やる必要がある物事}をただの重荷にしてしまうのは、ちょっともったいない。

分母に据えた{自分のキャパシティ}を最大限活かすには、

分子の{やる必要がある物事}を引き算したり、

掛け算の組み合わせに因数分解したりして、

最適化する必要がある。

生産性を割り算で出すことは便利な発想ではあるが、

各人の主観が分母の{自分のキャパシティ}をブーストしてくれるという効果は、

単なる割り算だけでは完全に抜け落ちてしまう。

 

分子を分析して、引き算と因数分解で整頓し、

人間のキャパシティを品質高く使うことが、

実はマネジメントに一番重要な発想なんだよね。

割り算は、文字通り「仕事の割り振り」ということ。

 

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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