「上流・下流、一流・三流という序列が気になります。この本質は何ですか?」

daily6 人と技術と成長。

「全ての物事には、既存の序列が必ずある」と想定しておこう。

いくら成長して稼いでも、社会には序列がある。

「下流や三流だ」と見なされてしまう物事は少なくない。

 

現実解。

序列を超えるには、序列を素直に認め、その上で教養を高める。
序列を超えたポジション探しのヒントは、そこから見いだせる。

序列を素直に認めて行動すると、吸収できる。
序列の認識があいまいだと、序列に不用意にへつらったり、不用意に反発してしまう。
序列の本質は、心と行動と知性でそれを知って、乗り越えていくという矛盾にある。

今の自分の序列がどこにあるかを、事実として認める。
そうすることで、序列の高みにいる人の知見を吸収し、
序列の高みにいる人の弱点を知ることができる。

10代であれば、受験勉強で上を狙う。
20代であれば、就職や研究や起業で上を狙う。
30代であれば、実績や昇進や転職や独立で上を狙う。
40代や50代以上であれば、自分の地位と知性を異分野から照らして底上げする。

自分なりに、出来るところから真似していくだけでいい。

目の前の勉強や仕事のレベルを、愚直に上げて成長するには、序列という生々しい事実を認め、どうやったら競争を競争にせず、現状維持をやめることを考える以外にない。

自分の場合は、愚直に現状維持をやめていくことで、年売上高兆円〜数千億円〜数百億円の企業の大規模な経営戦略、ゼロから二桁億円程度への1年半でのグロース、数億円〜数千万円規模のターンアラウンドや成長の勘所を、全て一次情報として捉えることができた。

 

これと逆に、序列を超えられない状況は何か。

例えば、仮にマルチ商法で経済的に大成功したとしても、
本質は「営業代行」なので、社会的地位の低さは推してはかるべしだ。
言わずもがな、イメージや素行の悪さが入り込むのであれば、なおさら序列は低い。

例えば、代理店・フランチャイズの零細企業では、
組織の構造や事実から言って、大企業である本体の社員より、
代理店経営者は立場が下と認めざるを得ない。

 

これらは一次情報だが、そんなこと誰も教えないし、言葉にもしないかもしれない。
しかし、学歴や職歴や教養と同様に、一般的な社会の仕組みとして、
最初から無視できない本音で作られているのである。

「全員が学歴を得て、有名企業に入れ」と言うつもりはない。
「世の中の序列は、変えようがないから、盲目的に従え」と言うつもりもない。
むしろその逆であって、成長するには、まずは素直に吸収するしかないのである。
自分のポジションを「序列の上位と言えど、これは弱点だな」という要素に、
素直に当てはめて、独自性を出していくのである。

強調したいのは、
仮に成長し続けているのならば、現状維持を離れ、
序列の上位にいる人が出した知見を、
素直な目線で活用する日が必ずやってくる
という点だ。

例えば、昨今のプログラミングやAIやIT関連は、全てここに集約される。
コロナウイルス回避のためのテレワークやリモートワークも、誰かがIT化を進展させ、
序列の上位で使われるようにしていなければ、そもそも始まりようがない。
世界的にパンデミックのダメージが緩和されているとしたら、それは、
コンピューターサイエンスを扱ってきた高学歴者の知見や成果が助けているのである。
「自分には出来ない」と言っていたら、そのまま命を落としかねない。

同じことは、マーケティングにせよ、マネジメントにせよ、
法律、哲学、芸術、自然科学、数学…といった物事全てに言えてしまう。

まずは世の中の序列を全て認める。
媚びへつらうのでもなく、怒りや絶望するでもなく、淡々と眺める。
その上で空きポジションを探し、根本的に成長のケタを上げていく。

素直に認めて従ってみてこそ、序列の矛盾が浮き彫りになり、
ふとどこかで味方してくれるんだよね。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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