不機嫌な組織。

daily6 人と技術と成長。

個人としては機嫌が良くて明るくとも、

組織としては不機嫌でどんよりするケースがある。

これは物事を素直に捉えられず、

事実を学ぶ余裕がない組織に、

頻発する物事だと言っていい。

 

どんな組織で起こりうるか。

企業単位でも、

大企業の部門単位でも、

部活やサークルや、

SNSで人が集う場合でも、

突如として起こる。

いつもイライラしていたり、

前向きな人の素朴な疑問を後ろ向きに捉えたりと、

不機嫌さのせいで、

ムダなことにエネルギーを使い過ぎているのだ。

大企業に関わった際の知見。

正直なところ、

やらなくてもいい仕事があまりにも多く、

「ムダだなあ」と気づいてしまうのは、

いつも決まって頭が回る人だ。

「ムダだなあ」と気づけない人は、

そのまま組織にしがみついていく。

「うちの会社は特別だから」とか、

「うちの業界は特別だから」みたいな視点も、

しがみつきの産物だ。

この対比があるからこそ、

頭の回る人にとっては、

断崖絶壁のように圧倒的な差が見えてしまう。

優秀な人から組織や集団を去っていくのは、

そんな単純なメカニズムなんだよね。

不機嫌な組織を作らないためにも、

「自分は知らないことが多い。だからこそ、学ぶ」と、

素直に学べる人とだけ関わる必要があるんだよね。

これは人間が頭を使う上で、

最低ラインの基礎力だ。

基礎力というよりは、

単なる「立ち居振る舞い」とか、

単なる「口癖」とか、

もっと根源的な心構えかもしれない。

いくら実績があっても、

途中で心構えが破滅的になったら、

その人はご臨終だ。

いくらも実績がない人は、

せめて心構えだけでも創造的になろう。

「自分は知らないことが多い。だからこそ、学ぶ」

学ぶこととは真似なのだから、

自ずと実績がある人を真似することになる。

デイリーレポートで何度も繰り返しているけれど、

機嫌を良くするのは自分の責任だよ。

生半可な自己責任論を唱えたがる人ほど、

実は親の七光りがあったり、

しがらみや群れがあったりして、

やたらと図々しいけれど、

そういう人ははっきり言って、

自己責任以前の臆病者だ。

自己責任とは、自分の実績がゼロになっても、

決して腐らずにまた立て直す、

少数派を自覚するための勇気なんだよ。

社会問題に使う言葉のように思われているが、

社会問題は多数派をどう治めるかの話であり、

実は自己責任という言葉は一切出る幕はない。

不機嫌さの原因は、自己に責任を持たないことであり、

これを社会問題ではなく個人の問題として捉えて、

初めて真の意味で不機嫌から脱することができる。

どのみち多数派は不機嫌から一生脱することはできないのだから、

どうせだったら不機嫌から脱することを個人でやってしまえばいい。

もちろん、不機嫌な組織とは関わらない。

自分が組織を司る側なら、不機嫌さを伝染させない。

自分の意思決定に責任を持っていれば、

そこに愛と勇気が出てくるのだから、

自ずと不機嫌とは関わる必要がなくなるんだよね。

 

組織の中で不機嫌が伝染りそうなら、

「だからこそ、学ぶ」

と腹決めして、

影響を最小限に留めることだ。

たったそれだけで、勇気が出せる。

 

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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