経営の仕組み化が上手く行かない理由。

daily7 仕組み化。

一気に全部変えて、

仕組み化しようとするからだ。

要は、それだとハードルが高すぎる。

 

例えば、経営者が「こんなこと出来て当然だろ!」という、

トッププレイヤーの視点で見てしまうことはありがちだ。

数多くの企業経営者や組織の成長に携わって来ているが、

これは率直に言って典型的な失敗パターンである。

 

できないスタッフをできるようにするには、

仕事のひとつひとつを切り分けて、

スタッフが「なるほど!」を得られるよう、

納得できる仕組みのセッティングをしておく必要がある。

 

仕組み化やアドバイスというものは、

1つずつこなすのが基本中の基本ということだ。

ひたすら「これでもか!」とまでにシンプルにするのだ。

「ええっ、こんな簡単すぎる内容でいいの…?」

そう感じるくらいでちょうどいい。

小規模な企業でもKPIを作るようになったが、

KPIの大前提として、実際に行動を測定できる必要がある。

行動するのが億劫になるハードルがある時点で、

そのKPIは絵に書いたモチで終わる。

それくらいなら、

売上を立てるためのKPIは、

「既存客や見込み客と接触した回数」

だけに限定すればいい。

 

そもそも、

ハードルを高くしてついて来れないスタッフが、

競合他社で多発しているからこそ、

シンプルにするだけで一発でチャンスが得られる。

会議に遅刻しないようにするとか、

資料の提出期限を必ず守るとか、

基本的なことができていないとしたら、

それを先に徹底して直せばいい。

それだけでも立派な仕組み化だ。

日々怒号が飛び、経営者として嫌な思いをし、

スタッフも嫌な思いをして離れていくことを回避するには、

そのようなルーズさを排除することが先決なのである。

 

あちこちで聞く、ありがちな嫌な話を無くす。

それだけで実は、少数派になれるのである。

当たり前のほんの小さいことを、

当たり前でない回数繰り返すのは、

仕組み化のとても大きな第一歩だ。

 

このセッティングが完成していれば、

経営者はプレイングマネージャーとして、

次のステージに成長できる。

経営者としての時間を増やせるのだ。

 

経営の仕組み化をめぐるこの図式は、

野球選手がコーチや監督になることと同じ。

プレイヤーをいつか卒業してマネージャーになるのは、

実はどの世界でも共通しているんだよね。

 

高校球児が挨拶を徹底することと、

経営の仕組み化は、本質的には同じだ。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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