マーケットレポート。

daily7 仕組み化。

アナリスト時代に、

色々な分野について、

記事やレポートを読んでいた。

何のために読むかと言えば、

「情報を網羅して、未来を創る」

という目的のためにある。

 

先に断っておくが、

アナリストの本来の仕事は、

「近い将来に、市場でこんな局面が起こりうるよ」

という予測を行うことだ。

それは「未来を創る」という、

更に抽象度が高い仕事には決してならない。

それでも、当時の自分はひっそりと、

「未来を創る」という、

唯一無二の視点から逆算していた。

そもそも、市場で株価やコモディティ価格が動くのは、

市場参加者が「未来はこうなる」と、

なんとなく思って行動する。

とすると市場価格は、

未来への期待感の最大公約数なのだ。

最大公約数から逆算して、

統計モデルを構築して、

「仮にこの予測が外れるとしたら、未来像が別方向に傾いたんだろうな」

と想像していると、

情報を網羅するたび大局観が見えてくる。

「次はこう来るだろうな」

「お、こうきたか」

という、市場そのものとの対話が、

どうしても必要になる。

この過程を経て、

「これって、予測しているようで、実はみんなで未来を創っているんじゃないの?」

と思うようになった。

もちろん市場が物理的にも時間的にも抱えられない物事は、

もちろん未来づくりの対象範囲外だが。

 

いっぽう未来に何らかの期待感を抱く人がいるのなら、

その期待感が本当に正しいのか、

もし違うならどの程度違うのか、

誰も気づいていない情報から未来が変わることはないのか、

という点に着目する必要がある。

だからこそ、未来像に先回りするには、

情報を集めに集めて網羅し、

メタ的に市場と対話する必要があるのだ。

未来像にどれだけ人の本音が入っており、

どれだけが希望を持っていて、

どれだけが諦めているのか、

ヒアリングし放題だったからこそ言うけれど、

他の人が取らない行動から逆算すれば、

欲しい未来を導くチャンスがあるんだよね。

ニッチな投資の市場だったゆえに、

未来を感じず、

即座に市場から撤退した人もいれば、

未来を感じて、

新たに市場に入ってくる人もいた。

その動向について、

「企業の体力から言ったら、もうやめておいたほうがいいよ」

とついアドバイスしたくなってしまう本音があった。

実のところ、

そのような本音の動向がチラっと市場に見えると、

群集心理のように動き出し、

大きな流れとしてトレンドを作ってしまう。

 

単なる将来予測は、おもねるだけであり、

率直に言って読んでいて退屈だ。

このような本音丸出しがあるからこそ、

マーケットレポートの仕組みは、

本質的には未来創りなんだよね。

 

もし売上や利益で行き詰まったら、

自分自身の市場で対話をすることが一番だ。

網羅してこそ、未来を創れる。

 

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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