契約書を取り交わさない業界。

daily9 大前提。

「うちの業界では、契約書を締結しないのが常識なんですよ…」

経営者さんからチカラなくそう相談されることがある。

 

この本質は、

・単に常識が完全に間違っている

・間違った常識のまま取引しても困らない低レベルなサービスである

かの2択だ。

間違ったままの常識に加担するなら、

それは業界のレベルを下げていることになり、

「本当は成長していく気、ないでしょ?」

と私は即答している。

例外はどこにもない。

 

レベルの低い者がレベルの低い者と関わると、

低レベルのスパイラルが発生し、

そこには妬み嫉みしか残らない。

ということは、

取らなくてもいいリスクを取ってしまい、

しなくてもいいケンカをしてしまい、

本業がおろそかになるのである。

 

大企業で言えば、

業務プロセスが規定されているが、

内部統制やコンプライアンスがあり、

契約書を明確に定めるのは、

美辞麗句を消し去って本音ストレートに言うと、

「確実に資金を回収して、淡々と生き残るため」

というだけなのである。

契約書がないというのは、

「生き残る気がありません」

という意思表示と言えてしまう。

「そんなことはない!私はビジネスを大きくするんだ!」

と鼻息の荒い言葉が聞こえて来そうだが、

契約書で先に規定するという業務プロセスの大前提を呼吸のごとく扱っていなかったばっかりに、

せっかくの有利な案件で損を被る人があまりにも多すぎるのだ。

 

スカイダイビングでパラシュートが開かず、

地面に激突した後に「ポン」とパラシュートが出てきていいのは、

ギャグマンガのコミカルな表現だけだ。

契約書を前もって相互確認するという業務プロセスを怠って、

支払いサイトや契約内容で損をするというのは、

パラシュートで激突して悲惨な状況になった状態であり、全く笑えない。

 

現実解。

ビジネスで前向きに笑う人は、

ユーザ体験と業務プロセスを定めて、

それらを契約書に反映する、

ポジションの高い側の人のみである。

投資銀行やコンサルティング会社が巨万の富を稼ぐのは、

契約書にノウハウの内容を余すところなく反映させているからなんだよね。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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