「あたりさわりがないことは言いたくない」の扱い方

daily0 本音たち。

「あたりさわりがないことは言いたくない。」
「もっとエッジの利いたことが言いたい。」

あなたがそう思うのであれば、
理屈を超えたえこひいきを理解しておく必要がある。

「ルール違反だ!アウト!」と「ルール違反ではないよね、セーフ」
の違いは、
「この人の、この文脈とポリシーなら納得できる」
というえこひいきから来るものだ。

これは、大なり小なりブランディングとして存在している。
(詩歌や小説や評論や美術など、特定の分野にくっついている場合もある。)

いっぽう、「当たりさわりのある表現」で弱者を食い物にしたりだまくらかすような場合、
「所詮その程度」と思う人が出てくることが避けられない。
これは、言説のあり方(と売り方)としては一向に構わないと思っている。

ビジネスだとか自己啓発だとかの言説は、仮に論文の場合における剽窃行為が確認されたとして、アカデミックな情報に照らせば出所が想定できてしまう。
「所詮その程度」という言説を、一向に構わないものとして否定しない理由は、出所を探し当てる文芸的な謎掛けの楽しみがあるためだ。

知性と自由を大事にしている数少ない人は、そのような言説を鉱脈として、勝手に上書きして超えていく。

もっと言えば、「超えていく」という表現は厳密には適切ではない。
そもそも最初から土俵が異なるのだから。
互いに交わらない世界を無理やり並べれば「超えている」と表記できてしまうだけである。

理屈を超えたければ、理屈ドリブンのケンカなど売らず、
諸々を知った上で、矛盾を超える上書き保存を試みてしまうくらいでちょうどいい。

理屈を知った上で理屈を否定する試みなんて、最高にゾクゾクするゲームだよね。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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