経営 その59 〜 驚く。

daily1 商い。

「凄い!」「ありえない!」と、理屈抜きにして驚く。
枠を超えて驚く体験を通じて、考え方や行動を一気に変える。
これは実は哲学の入り口でもあるんだよね。

この掘り下げ方。

自分以外の他者が、
「(自分は)それくらいわかってるよ!」
という話題に驚いたとしよう。

「それくらいわかってるよ!」
そう即答できる物事には、人はそうそう驚かない。
それどころか、そんな人をふと小馬鹿にしてしまう。

それではもったいない。

もしそのような状況をに陥ったら、
どんな前提を描いて活かせばいいか。

その他者の驚きが、
1.単に経験値が少ないため驚いた
2.独特の切り口から驚いた
という2つのパターンを考えよう。

もし、1.単に経験値が少ないため驚いた のであるならば、
「この方は営業担当者だから、テクノロジーの背景が乏しそうだ。」
「この方はコンサル会社のスタッフレベルだから、営業の背景が乏しそうだ。」
->「経歴を確認したら、やはり実際に経験が少ない様子だ。」
–>「なるほど、未経験の世界に単に驚いたのだろう。」
という視点が成り立つ。
これは、ビジネスという枠組みの内側の話であり、
知識や経験が序列や常識をもとに定められているだけだ。

また、2.独特の切り口から驚いた のであるならば、
「この方は作家だから、テクノロジーの背景が乏しそうだ。」
「この方は医師だから、営業の背景が乏しそうだ。」
->「しかし、専門性と当事者意識を持ち、独自の見解も持っている」
–>「なるほど、未経験の世界に単に驚き、新知見のヒントが出た。」
という視点が成り立つ。
これは、往々にして枠を超えた根本的な問いにつながる。

もちろん、1の場合も枠を超えることは起こりうる。
しかし、ひとつの枠組みに組み込まれた序列から逃れられず、
「あの大先生の言うことだから信じておこう」
「そもそも、序列の下で経験できてない物事に驚いている」
という、ありきたりの流れに終始してしまう。

他方、2の場合は、そもそも限度や常識を設ける必要はない。
常識など、各人の置かれた立場で異なるわけであり、
その事実をありのまま直視しているに過ぎない。
ありきたりの流れなど、そもそも考えようがない。

驚きの質を高め、虚心坦懐に問い続けるには、
既存の限度や序列に囚われないことが大事なんだよね。

..遠藤武

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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