経営 その4 〜 お金と信用力。

daily1 商い。

お金(通貨)は、国家の信用力を形にして価値を付与した道具だ。

ここからの派生。
お金が集まるということは、その人や組織について、
「信用力が集まっている」「お金は信用力だ」
と見なす向きがある。

実は、これには大きな落とし穴がある。
お金を集める側の質が、
一切問われていないというリスクだ。

お金を集める側の質として、経営者が不勉強という、
信用力を根底から破壊する致命的なリスクがある。

一次情報から言ってしまおう。
マスコミで取り上げられるスタートアップを複数見てきたけれど、
一部を除けば、いくら売上を立てて利益を出そうと、
経営管理の質は正直言ってお世辞にも高いとは言えなかった。

悪質なケースでは、取引先や協力先に、
半ば嘘のような情報の出し方をして、
知らず知らずのうちに自分から信用力を下げていたものもある。

このような不勉強な経営者と組織にお金を払う側は、
ロクに下調べができていないため、
共倒れしかねないリスクが潜んでいる。

少なくとも、一定の歴史と規模のある企業では、
内部統制が働いているため、暴利を貪るようなことはしない。

その分、意思決定が遅いことも目立つが、
昨今の「低スピードはリスクだ」という点を、
的確に学び込んで対応しているケースも、実は少なくない。

信用力をチェックする上で最も助けになる視点。
客観的な知識や直観に照らして、
「そもそもこの経営者は、現状にあぐらをかいているか否か」
を見定めることにある。

お金をいくら集めて知名度を上げていても、
実はオピニオンが粗悪だったり、
広告にお金をばらまいていたりと、
あぐらをかいた自作自演や大声大会は、
いくらでも出来てしまう。

要は、不勉強を放置すれば、
簡単に搾取や粗悪品の広がりに、
知らず知らずのうちに加担してしまうわけである。

現実解。
最初は与信チェックリストを、
日頃から頭の片隅に置いておくだけで十分だ。

BtoBだろうと、BtoCだろうと、個人だろうと、
ウェブ上で見かける記事だろうと、
関係なく当てはめてみる。

そこから浮き彫りになった視点を、虚心坦懐に信じてみよう。

..遠藤武

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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