財と知性は、必ずしも一致しない。
むしろ、一致しないことのほうが遥かに多いと言い切って良い。
仮に企業経営を通じ、経済資本を数世代にわたって溜め込んでいても、それが素行の良さや知性に展開され続けるとは限らないのである。
実のところ、世襲はひとつの才能かつ資産だ。
大衆落ちせず静かに学んで管理すれば、確実に勝てる。
これほど強い資産はどこにもない。
そんな世襲であっても管理に失敗して落ちぶれる原因は、
・事実を直視しない、できない
・言い訳がましい嘘をつく
・根本的に何も学ぼうとしない
という、知性の素行不良が原因である。
経営している企業が失速する原因は、ほぼ確実にこのどれかが入り込んで、正しい意思決定を妨げるためだ。
一次情報から言うと、これは日本語圏だろうと海外の企業だろうと、等しく当てはまる。
強引で迷惑な営業でも、出資を受けてキャッシュを燃やし、さらにキャッシュを得るという一時的な成長のフリは不可能ではない。
ただし、それはあくまで一時的な「フリ」であって、実際のところはいくら利益を上げていても、まるで成長していない。
知性に基づく良質な情報という燃料なしには、継続はおろか成長がドライブせず、どこかで静かに燃え尽きる以外にないのである。
経営も人も、そこはかとなく不快な印象を受けるとしたら、そこには事実の直視がなく、言い訳に逃げるだけであって、根本的に学びがない。
現実解。
そのような層が喜んで根本的に成長するサービスを作る。
そのような層とはそもそもかかわらず回避する。
判明したら即お付き合いをお断りする。
自分が一緒に落ちぶれる必要はどこにもない。
逆算すると、取るべき道が浮き彫りになるんだよね。
..遠藤武