経営 その27 〜 スピード。

daily1 商い。

新しいことから成果を出すには、何よりスピードが命だと、
今となってはさんざん繰り返し言われ続けて来ている。

スタートアップではスピーディーに失敗して学び、
ITではアジャイル(俊敏)にソフトウェア開発を行う。
先行者利益も、スピード優先の視点だ。

ウェブサービスや、全く新しいサービスについては、
細部の品質以前にアイディア勝負であることが第一である。

一方、既存の流れの延長にある物事は、
一定以上の品質確保が当然のように必要と見られがちである。

しかし、結局はウェブサービスetcと同じく、
品質要件をスピーディに満たすことで、
他がノロノロと歩いているうちに上位互換できるのも事実だ。

ビジネスは、売り先の需要を満たすという特性がある以上、
需要を先に満たした人が勝ちというルールからは逃れられない。

パターンを2つに分けてみよう。

自分の得意技でサービスを作り込むなら、
他の人よりも早く深く広くインサイトを出して、
実行できるようにすることが成功の条件だ。

規制緩和に機会を見出してサービスを作り込むなら、
出来るだけ早く広く深く失敗して学んで、
すべてを見渡せるようにすることが成功の条件だ。

このどちらかに、上意下達があったり、
人材選びや知識不足で勝手にモタついているようでは、
状況によって押し負けるリスクがあると気づいておこう。


現実解。今回は長め。
理由付けはいらない。
何かにつけて、自分が動かない理由を探し出すのは、ただのリスクだ。
ふと「難しい」「わからない」と言い出してサイクルを止めるのであれば、これもリスクだ。

このリスクとは、
「口先でいちい理由付けするばかりで、本当はやりたくないんじゃないの?」
と言えてしまう状況だと言い換えてもいい。

発言も知識不足も、すべては成長のための機会であって、
不足の事実を以って、成長のサイクルを止める道具にする時間などない。
「難しい」「わからない」ことで失敗することは、100%正しいことであり、
「難しい」「わからない」ことで停止することは、100%間違っているということだ。
「本当はやりたくないんじゃないの?」と一切言われない、つい手が出る分野なら、サイクルを止めてしまうことなど生じ得ない。

まずは、成長のサイクルを止める言葉を一切ゼロにする。
そのように立ち振る舞える分野に注力する。
自分がどうありたいかという願望から逆算する。

負のレッテルを貼る前に、知識や先行研究を集めて、
淡々と試して100回失敗して100回ゴリゴリ学ぶ。
知識不足は、一日でも一秒でも早くなくす。

勝ち筋は、このサイクルを経て初めて見つかるんだよね。

..遠藤武

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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