「広告の使い道やコツはありますか?最近特にウェブ上の広告で副業煽りやお金煽りなど変なものが目立つので、気になりました。」

daily10 お金と実力。

BtoBなら、売上高3000万円もない状態では、広告を使う意味はゼロだ。

BtoCなら、MEO対策やSNSを充実させるのは基本だが、それは血の通った人間関係ありきだ。

というのも、小規模なビジネスで意味のある広告は、

「ほとんどない」というのが実態のためである。

 

笑えない事実を言ってしまおう。

「売り込まない営業!」

を売りにしている怪しい情報商材の有料オンラインセミナーに、

ほんの気まぐれで広告から2種類参加したが、

その人らはけっきょく最後にしつこい売り込みをかけてきたため、

「あらら、ダメだこりゃ…」という答え合わせができてしまった。

かつ、私が設定していた架空のペルソナに、

ことごとくフィットしないのに強引に提案を仕掛けてきた。

確かに断片的には参考になるのだが、

この情報商材を買っても、

集客ができず頓挫するという一番のボトルネックが無視されており、

強引に成約を迫ろうとしたことが大きい。

 

このような「あらら…」な人たちの共通点として、

・広告を多用している

・副業〜零細企業の人にしか刺さらない

・結果的に売上がスケールしない

という要素がある。

要は、向いている方向の規模が最初から小さすぎるために、

そもそも「あらら…」な人しか集まらないのだ。

それもそのはず、

この人たちは、

ほかの「あらら…」と同類の情報商材の広告で、

「お客さまの声」にデカデカと下品なフォントで掲載されていたのだ。

ストレートに言うと、

「本当にスケールさせる腹決めも実力もないな」

「そもそも自分のようにスケールさせた経験などないな」

ということがわかってしまったのである。

これでおわかりだろうか。

スケールの小さい広告を出すほど、

その商品のグレードが下層に定着決まってしまい、

下層は下層で群れて固まるのだ。

これと逆に、

群れない実力者は実力者どうしで固まる。

実力者は下品なウェブ広告に絶対に反応しないけれど、

下品なウェブ広告の商材内容で解決できる類の悩みを抱えている。

まず狙うべきはこの市場だ。

というのも、

広告は本質的には、

「多数派に向けて情報を出す、お金による殴り合い」

であるため、

ニッチなウェブ広告では、

どうしても限界が出てしまうのだ。

CMをキー局で出稿するには、

良い時間枠だと安くとも1億円以上かかるのがザラだ。

23時台のテレビ番組にその半額でCMを出稿し、

効果測定をしたことがあるけれど、

これはあくまで「多数派に向けたメッセージ」だからこそ、

できる技ということだ。

売上高で言えば、数百億円から数千億円が目安である。

これと逆で、

ゼロイチや売上高数千万円程度なら、

「欲しい!」と一発で言ってもらえるコンセプトを磨き、

自分の得意技を軸に信頼に直結する内容の商品・サービスを、

座組みを得て確実に成約していくほうが先決だ。

要はポジション作りが先ということである。

広告すらいらず、

ひたすら市場に受け入れられることだけを狙えばいい。

否、市場という言葉や概念すらいらず、

目の前にいる人のお困りごとを解決してあげればいい。

ストレートに言うと、ちょうど喉が乾いた人に、

500MLペットボトルのミネラルウォーターを手渡す感覚だと断言していい。

それくらいシンプルに対応したほうが、

面倒な広告を売ったり、LPを用意するより、

トータルで見て楽であることがとても多いのである。

 

現実解。

広告はあくまで人海戦術の延長線上だ。

広告にいっさい頼らなくとも、

目の前の人に確実に「欲しい!」と言ってもらえる、

素敵な商品やサービスを作ってしまうほうが、

結果として有利になるし、何より楽しい。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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