オーナー企業経営者から、
大手企業の役職者まで、
戦略と成長を軸に仕事をしているが、
ひとつの組織で出世するというモデルは、
この5〜10年で完全に古いものとなったと実感する。
いま20〜30代であれば、
JTC(日本の伝統的な会社)で出世するという視点は、
「年功序列だけど、上がつかえたり業績が悪化して出世しづらいのに、楽しそうに仕事をしていない!ロールモデルがない!」
と感じることが多いだろう。
現に若手や中堅のサラリーマンからそのような相談を受けることも多々ある。
私としても、幼少期から大学生のときまでずっと、
何かにつけて「不景気だ」と言われていたので、
同じ印象を抱きつづけてきているというのが本音だ。
外資もJTCも経験し、
結果として独立し組織にインパクトを与える側に回った立場としては、
「出世を狙わないならプロ失格だけど、ひとつの組織で取締役に登るのは我慢大会だな」
「可能な限り、外部に出世をもとめていくことも一つの手だな」
「むしろそのほうがキャリアとしては有効だな」
という結論を、実体験と数多くの事実から得た。
更に今となっては、
ベンチャー企業の初期段階から参画していた人材が、
大手会社コンサルティング会社に移籍するまでに情勢は変化した。
現実解。
キャリアを上にあげるには、
「何が起こるか良い意味でわからない」という、
合理性を超えたセレンディピティに注目しよう。
我慢大会に別れを告げる本音は、
経営の基本でもあるのだから。
追記。
出世とは、文字通り世に出ることであって、
ひとつの組織での昇進にしがみつくことではない。
boxcox.net、遠藤武。