ロジックだけで言えば、
「事業が世の中を変えている」
ように見えるが、これは誤りだ。
正しくは「誰かの本音が、事業を通じて共感を集め一気に広がり、世の中を変える」のである。
事業は、そもそも手段に過ぎない。
「〇〇事業が世の中を変える!」
という触れ込みが数多くあるが、
これは多くは出資者の宣伝文句だ。
本当に世の中を変えるものは、
本音をとらえることで熱心なファンが出来て、
ちょっとした見せ方やつながりで拡大するのである。
FP&A・管理会計が「集計作業でつまらない」とか、
財務モデリングが「無味乾燥で小難しくて退屈」とか、
マーケティングが「ただ単に面倒なだけで上滑りする」というのは、
そこに本音という名前の命が吹き込まれていないので、
行動がウソをついているからなんだよね。
分析のフリをした集計作業じゃ退屈なのは仕方ない。
現実解。
本音は、物事を変えていく。
分析は、物事を変えていく。
商品・サービス設計や組織設計も
事業計画や予実管理も、
すべては物事を変えるための手段であり、
その前段階には必ず本音があると腹落ちしよう。
追記。
商品・サービスと事業計画(FP&A・管理会計・財務モデリング)について、
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の根源にある、
「本音」を発している人があまりにも少ないので、
このように言い切りました。
追記の追記。
MVVについて、
PMVV(P=Purpose=目的。転じて社会的意義や存在意義)というケースもある。
この場合、Missionがプロダクトごとに複数あるなど、運用上の創意工夫でPMVVにするのはもちろん構わない。
創意工夫のない場合、Missionには役目や使命といった「存在意義」が含まれおり、
無邪気にPMVVを推し進めると、意味がダブって上滑りし、収まりが悪くなる。
運用を無視して「PMVVがおすすめです」と言ってしまう外部業者は、
ストレートに言うと本音をあいまいにさせており、一発で見透かされてしまう。
究極的には、MVVは本音が体現されていればそれで事足りる。
本音をあいまいにして上滑りさせるのは、三流四流の手口とだけ覚えておこう。
そのまた追記。
上滑りするくらいなら、PMVVのPは、
Philosophy(哲学=知を愛する、賢を希む)とか、
Punch line(パンチライン=決め台詞)のように、
ボケ役に回って本音から面白がるくらいで、ちょうどよい。
要は殺し文句なのだから、本音丸出しにしなきゃ。
boxcox.net、遠藤武。