「あなたのお困りごとって、そもそも何ですか?」
「なるほど、ご安心を!それはお困りごとですね……。ですが、この商品/サービスで解決できるんです!」
「あなたが実際にこの商品/サービスを契約したと仮定するなら、こんなメリットや嬉しさが実現されるんですよ。ご興味・イメージおありですか?」
「ご興味おありですか!おこのメリットや嬉しさを得てお困りごとを無くすと仮定するなら、いつから開始したいですか?」
うまくいく営業の流れは、このような具合に収まる。
商品やサービスの説明は、ほとんど必要ない。
要は、お客様のお悩み解決に、徹底して寄り添えばよい。
お客様のお悩みをかき集めた総計が、市場である。
市場に向き合うとは、お客様のお悩み解決に資することだ。
他方、売れない営業マンがなぜ嫌われるかというと、やたらと説明がましいくせに、お客様のお悩み解決に一切寄り添っていないためだ。
結果的に売れず、自ずと落ちぶれていくのは想像に難くない。
売れないまま淘汰される人は数多いが、その本質は、自分からその他大勢側に周り、自滅しているに過ぎないのだ。
お悩みに寄り添っていないというのは、お客様の時間を無為に奪っており、その時間は殺人行為だと気づこう。
それに気付けない、頭もガラも毛並みも悪い層が売れないとか淘汰されるということは、愛のない選択肢を選んだことによるものであり、原理原則通りの健全な流れである。
言うまでもないが、売れずに淘汰される側は多数派だから、全く恥じる必要はない。撤退したあとに別な場所に移って細々と生きれば良いのである。
もしあなたに向上心があり、淘汰される側に属するのが嫌なら、目の前にいる人を本気で助けるという発想を徹底する以外にない。
具体的には、いったん自分の資金繰りのことを超越して、相手を助けたい一心に専念するのだ。
逆説的だが、売れずに資金繰りに困ってビビっている人から「これだ!」とピンと来て何かを買おうと思う人などいない。
あなたが買う側だとしたら、貧相な業者や営業マンからは、何も買いたくないはずだ。
貧相というのは、お金の問題ではなく、90%以上は立ち居振る舞いだ。
お客様を得意技でお助けし、横綱相撲を取る立場だからこそ「すごい!」と信頼される。
「ロマンと算盤」とは良く言ったものだが、いまお金がなくとも熱意に背中を押されて売れることなど多々ある。
もちろん既にお金や実績がある人が更に売れるというのも事実だが、
それだけでは決まらないというのもまた営業の面白いところである。
現実解。
営業は「お悩みに寄り添って熱意を持ったものが勝つルールのゲーム」だ。
それだけ熱意もなくビビってばかりの、レベルの低い競技参加者が多く、
一定レベルを超えたらあっさり勝てるという事実を覚えておこう。
boxcox.net、遠藤武。