妄想とマーケティング。

daily11 スモール分析。

多数の人々が人生を退屈しているのは、そもそも妄想不足だからである。

 

妄想と言うと、

空を自由に飛んだりとか、身の丈が富士山くらいになるとか、

あまりに突拍子もないことを考えがちだが、そうではなく気楽かつ本音に即してよい。

今の現実は放っておいて、本音が叶った状況を愚直にイメージするのだ。

 

マーケティングの話の前に、少し妄想。

例えば、仮にあなたが年収500〜1000万円くらいのサラリーマンだとして、

もし年収が増えて自由に使えるお金が2倍や10倍やそれ以上になったらどう過ごしているか、

もし自由に使える時間が時間が2倍や10倍やそれ以上に増えたらどう過ごしているか、

もし自由に得意技をつかって執筆や創作をするなら何をどう描き続けるか、

という要素について、具体的なイメージを持つのだ。

コツは、まず自分がわかりやすくピンと来る範囲でよいので、その中で出来るだけ本音を出すことにある。

年収2倍や10倍がピンと来ないなら、1.5倍でもよい。いま年収700万円で頭打ちなら、1.5倍で1050万円となる。

 

ここからマーケティングの話。

サラリーマンの場合、実際に年収1000万円超えするには、デジタル分野やデータ分析分野、海外と関わる分野などであれば、転職市場であっさり到達する。

とすれば、その場に移るために、知識を回収したりスキルを身につければよい。

さらに言うと、年収が上がるにつれ、裁量が増え、時間の自由も増える。

これはフリーランサー市場や起業家市場の場合も同じことが言え、1時間あたりの単価が高い人ほど、自分の有利不利をよくわかっており、徹底して不利な状況を避け、有利な流れを作るのだ。

「自由な時間を増やしたいから、時給の安いアルバイトで生活する」というのはそもそもボタンのかけ違いであり、きちんと上に逃げればよいのである。

また、もし時間で拘束されてしまう専門家の場合であれば、執筆や創作として「初心者・中級者向けコンテンツ」と「上級者向けコンテンツ」を作ればよい。

私の場合は、「初心者・中級者向けコンテンツ」としてデイリーレポートと専門誌での執筆を、「上級者向けコンテンツ」として経営者向け指南を、それぞれ重ねている。

とはいえ実のところ「初心者・中級者」と「上級者」の境目はそれほど垣根が高いわけではなく、難易度が逆転することが多々ある。

どこまで解説を丁寧に行うか、どこまでピン!と来てもらいやすいか、読み手が持つ知識の度合いはどれくらいを想定するか、という点が難易度の差だ。

いちど作ったコンテンツについて、「これは専門的なため解説が必要だな」というものを再構成すると、初心者・中級者向けとして有用だ。

いちど作ったコンテンツについて、「これらを束ねて体系化すると、良い知見になる」というものは、そのまま上級者向け洞察として有用だ。

そう行動していけば、どのような人にも通じる知識を紡ぎ出し、一定レベル以上の専門家であれば商業出版の世界に進出することも不可能ではない(現に出版社は常に書き手に飢えている)。

 

ここまで書いた内容は、自分で実現する前まではただの妄想どまりだったが、丹念に下調べを行い、

必要な行動を増やし、不要な行動(立ち居振る舞いや言動含む)を徹底排除し、

その上で「これなら勝てる」とピン!と来やすい妄想に次々とアップデートした結果、

チャンスが向こうからやってきたものばかりである。

これは魔法でも不思議なことでもなんでもなく、世の中には市場が無数に存在し、そこにある本音をお助けしたまでの話だ。

 

現実解。

マーケティングとは「商売すること」であり、市場にスルリと入り込むことである。

妄想を行動に転換するとは、自分の叶えたい物事をそのまま有利に進める土俵(=市場)を見つけることである。

要は、自分もお客様も、妄想から始まってピン!と来る市場を見つけたもの勝ち。

 

追記。

上に書いた内容がピンと来ないなら、出家したり洗礼を受けて宗教者になってもよい。

デジタル化で人気が出ている人は、宗教家の新たな形態だと思っておけば、話が早いはず。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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