経営者が本気ではない場合、まず安全対策がおろそかになる。

daily11 スモール分析。

製造業や運輸・物流業など、装置産業は安全対策が基本中の基本だ。

私は製造業・SCM、海運業界に関わっていたが、現場は安全が最優先であり、

安全のないところにはビジネスモデルが成り立たないと、ヘルメットと作業着を着る環境で叩き込まれた。

数多くの事例を学んだが、現場で痛ましい事故が起こる原因は、現場で当たり前のことをやらず、無知を誤魔化したことが全てだ。

平たく言うと、経営者を始め関係者が本気ではないから、当たり前のことをないがしろにするのである。

 

これに関連して、

「現場に出ろ!」と普段より熱弁を繰り返す経営者が、

本1冊やプロ1人へのヒアリング程度の知識もなしに、

現場への無知にシラを切り通したまま、大惨事を引き起こす当事者となることがある。

無知が、傷害や殺人にまでなってしまう、最低最悪の例だ。

率直に申し上げると、無知を無知のまま放置するのは三流であり、いくら稼ごうとも、いくら知名度が上がろうとも、自ずと市場から撤退することになる。

否、市場から撤退するだけならまだマシで、文字通り再起不能に追い込まれることなど多々ある。

 

そうしているうちに見分けがついてしまうのだが、三流の社長はやたらコストカットばかりに逃げ、無駄に元気で竹を割ったような性格であることが多い。

組織ゼロ立ち上げから、年売上高40億円超えまでの数年での到達をリードした当事者として言うと、

葛藤なくコストカットやコストセーブばかりするというのは経験がない素人でも可能であり、

ということはリーダーとしての投資判断ができず、資質がないことと同義だと断言してよい。

信賞必罰を徹底するなら、誰にどう投資して、いかに次のアクションを作って、規模を大きくすることが基本なのであるが。

それをしない結果、現場の成長を無視し、実情から目を背けることになってしまうのは、言うに及ばずである。

 

安全を確保するということは装置産業の基本であり、それをコストカット対象だと捉えるなら、装置産業に向いていないか、単なる知識不足というだけである。

別な分野で活躍したは良いが、分不相応に他の分野に踏み出すと、基礎不足で安全対策を怠り、自滅していくことなど多々ある。

何も「安全対策は大事だから徹底しよう!」という、小学生でもわかることを言いたいのではない。

そんなのは当たり前であり、いくら稼いでいてもその程度をいちいち強調しなくてはいけない、チンピラのような素行の悪さがそもそもおかしいのだ。

素行不良は、基礎力以前であり、さしずめ田舎の公立中学校の不良と同レベルに過ぎない。

 

現実解。

ちゃんと、基礎に通じるための素行の良さを持とう。

痛ましい事故から大急ぎで学ぶとしたら、その1点で良い。

それだけで、基礎は固まるから。

 

追記。

ぶっちゃけて言ってしまうと、

「ああ、あの人が関わっていたのね。被害に遭われた方は無念極まりないけど、あの人は基礎不足でそういう事案を起こしそうだった」

というものは、経営周りには多々ある。

基礎に通じている側からすれば、本気不足とか基礎不足とか素行不良は、一発でわかってしまう。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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