就活や転職で迷ったら、まず「関われる金額」か「裁量」の規模を大きくしていく。

daily11 スモール分析。

「就職や転職した先で結果を出すにあたって、意識しておくべきことは何ですか?」

・関われる金額や裁量を大きくする。

・ヒト・モノ・お金、文化・テクノロジー・社会のいずれにも触れる。

この2つが交差していれば、結果を出せる率が上がると覚えておこう。

金額と裁量は同時に大きさを求めると矛盾することが多いが、メガベンチャーや外資コンサルだとこれを乗り越えているケースが多い。

 

これらを踏まえると、

採用やマネジメントも、製薬や製造といったテクノロジーや各事業ごとの科学的知見も、

ファイナンスも、商習慣や法規制も、マーケティングや広告や商流の仕組みも、裁量権を持ってすべて見渡すことになる。

自分の場合は、ゼロ立ち上げから数年で、最低でも売上高数十億円単位までの成長や、

資産価値が1件ごとに数百億円単位の投資案件のデューデリジェンス(価値診断)や、

売上高が数千億円や兆円単位の組織全体に関わる戦略や、その内部の新規事業や再生に関わっている。

実のところ、それだけで大小様々な分野や規模や実力が交差ことになり、圧倒的に強くなると断言できる。

 

これをわかっているからこそ、みんなコンサルやメガベンチャーに行きたがるのだ。

一度に全て関われなくとも、キャリアの合わせ技ですべて触れることになる。「専門を持つジェネラリスト」という立場だ。

実際に、上記を一揃えでカバーするとなれば、並みの研究者より遥かに多岐にわたる知見が必要になり、現にそのような圧力に駆られながら実務面で行動することなどよくある。

余談だが、研究者はどうしても自作の知見を細分化する必要がある。単なる独立と異なり、研究や専門分野はセルフブランディングやメディア露出によるアシストが全くがきかない完全実力主義のため、日本にいるといかに早くとも職人的に花開くのは40歳くらいから…という昔ながらのサラリーマンに似た競技種目である。

だからこそ「最先端の研究を使って起業してしまえばよい」というメッセージを繰り返す投資家がいるが、これは「専門を持つジェネラリスト」として前倒しで活躍してしまうための発想として有益だ。

ありがちなコモディティにならないための方策とも言える。

 

現実解。

本質はコモディティにならないことではなく、悪目立ちすることでもなく、新しいコモディティを作りつづけ、資本主義を活かす側になることである。

これは、関わる金額の大きさと、裁量の大きさの、2軸を掛け算する必要がある。

自分の場合、統計学とモデリングという専門分野を用い、上に挙げた規模や分野に触れた。

そのため、「関わる金額が大きくても頭脳のいらない召使いどまりだな」「裁量や責務の大きさだけだと一人親方どまりだな」という2つの事実に気づいていた。

まずどちらを取るかと聞かれたら、取りやすいほうを速攻取り、それを磨き上げることで、もう片方にシフトすればよい。

有利な立ち位置は人それぞれ異なるが、有利な立ち位置を絶対評価で活かす意思決定を小さく下していけば、自ずと結果を出せる。

 

追記。

特にビジネスは、もともとビジネスに疎かった人がメジャー化できるチャンスが数多くあるため、実は思っているより甘い。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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