FP(ファイナンシャル・プランナー=家計の計画)と、
FP&A(ファイナンシャル・プランニング&アナリシス=財務会計の経営企画)は、
名前と字面が似ているゆえに、ウェブ検索でさえ混同されることがある。
もちろんだが、これらは別物だ。
FPはFP技能士による、個人が生活するお金の計画であり、税金や保険や個人向け金融商品といった、小粒な話だ。
FP&Aは統計学やビッグデータや財務モデリングや、組織論やガバナンスやマネジメントを駆使した、企業の成長戦略と実行伴走という、大掛かりな話だ。
私は大学在学中に、第一線のリサーチファーム所属のリサーチアナリストの仕事を手伝わせてもらう形でその本質を知ったが、
自分でリサーチアナリストというマーケティングと金融をいいとこ取りする立場を得て、財務モデリングと統計モデリングの技術開発をサービスとして新規リリースし、
その上でSCMやマーケティング領域にも関わり、FP&AとBizDevとハイパーグロースに携わるという紆余曲折を経た。
これをありのまま見ていてわかるだろうけど、
模範回答通りに言えば「FPとFP&Aを混同するなど、そもそもありえない!」で終わりである。
理屈で言えば、まさその通りだ。
だが、虚心坦懐に共通点をみてみよう。
「個人または組織が、着実に成長していくための計画と実行」と言い換えれば、
双方に共通点が浮き出て、自ずと似通って来るのではないか。
収入(売上)を増やし、費用を妥当なレベルに抑えるというのは、ビジネスの基本だ。
専業サラリーマンの場合、1社からしか収入源がないから収入を増やすことは難しいが、アプリでもコンテンツでも執筆でもイラスト制作でも、売上を増やす手立ては個人の特技に応じてあるだろう。
このように共通点を見ていけば、
思わぬ突破口が開けることなど多々あるのである。
現実解。
抽象度を上げて、小粒にならずに大枠を捉えると、
ヒントにできる物事はいくらでもある。
boxcox.net、遠藤武。