数秒〜数10秒だけ、これ以上ないくらいに清々しく徹底的に、ふてくされて負ける。
次の数秒〜数10秒は、そんな自分を思いっきりやさしく甘やかして、認めてやる。
その次の数秒〜数10秒では、ふてくされた事実を「誰にでも必ず起こりうることだよ」と踏み台にして、さっさと先に進んでしまう。
現実解。
思い返せば、嫌なことがあっても、イラッと来たら瞬間的にふてくされて、その上で次で忘れるよう仕向けていた。
ある一時期までは、絶望してふてくされることが、自分の得意技だった。
小学校の終盤あたりで、どうでもいいことでふてくされる人がちらほら見えてきたように思えた。
そんな周りを眺めて、「じゃあ、ふてくされることに飽きたらどうなるんだろう?」と思い、特に言葉もなく実行し続けたらこうなった。
「ふてくされるな」というのは確かに鉄則だ。
一方で「ふてくされるな」といちいち言われると、どうしても嫉妬心でふてくされ、負けを引きずってしまう。
これは文字通り、「ふてくされるな」「負けてたまるか」という根性主義に対する、現実的で素直な10〜30秒の解決策。
根性や気持ちの問題ではなく、繰り返しやり抜くだけ。
..遠藤武