データドリブン。

daily3 解釈。

実は統計手法以上に、
事実を数値化し続けたり、
データを整備し続けることが、
一番重要だ。

論点は、続けること。
とにかく続けること。
何らかの形で続けること。
大事だから何度でも繰り返せる。

もちろんだけど、
「その統計モデルを使った際のメリットは?」
「研究成果や利益は出るの?」
という視点が絶対に先に来る。

仮に事実を反映していないなら、
アウトカムや利益が出ないので、
そのデータやモデルはそもそもゴミだ。

 

多変量解析の話。
y=ax1+bx2+cx2…
という、複数の変数データを表す技法だ。
エコノミストが行う経済予測なんかに使われる。
読んでいて一番面白く役に立ったのは、
生物統計学の本だった。
一番お世話になったのは、
日本銀行のワーキングペーパーだった。
日銀は当時お世話になっていたお客さんでもあった。

多変量解析の話を続けよう。
ざっくりと超簡単な典型例を出そう。
y=ax1+bx2+cx2…において、
yが1日のお弁当の売上高を表すとき、
ax1は気温、bx1は雨が降ったか否か、
cx1…から先は月曜日から日曜日を表す。
そんなデータを仮定しよう。
気温以外は、全部ゼロか1の数値だ。
事実のあるなしをゼロか1で表す、
これがダミー変数の考え方。

初歩的なデータの話。
今見えているデータが本当に全てなのか、
取り出したデータの順位はどの辺なのか、
そのデータが人にどのように認識されるのか、
そもそも偏りがあるのかないのか。
高校で学ぶ程度の統計学の話だ。

以下は、これらを使っていて教わった話。
事実の直視から逃げないこと。
事実からショックを受けてもふてくされないこと。
事実を断片的にも大局的にも見続けること。
事実をチェリーピッキングしたら、
ダミー変数は不完全だ。
「不都合な事実」なんて絶対にありえない。
順位を見てビビるなんてもってのほか。
コテンパンにぶっ飛ばされるくらいまで、
数値から事実を直視する必要がある。
そうじゃなければモデリングなんて出来ない。

 

知識回収と行動の重要性を、
繰り返しデイリーレポートで説くのは、
「どれほど成長しても、塩粒ほども物事などわからない」
「目先の欲望など、死んでしまえば幻想だ」
と、自分で事実をひたすら思い知りながら、
事実をひっくり返して成長するためだ。

どんなに自分に不都合でも、知識と行動に基づいて、
淡々と言語化し続けているのは、
成長する上で断片も大局も、
執拗に追い求める必要があるから。

断片的に見てピンと来たら、必ずそこに向き合う。
かつ、断片だけ見ずに、大局の文脈を紡ぐ。

そうやって、自分がどのようにバイアスを働かせているか、
ひたすら自分を観察できる人は、最強だ。

最強であるということは、
目の前にある物事を、
しつこく知識と行動の2軸で照らし、
思考を自然と楽しむことに妥協しない、
そんな型を身につけている。

悔しくて悔しくて型や決めポーズが乱れるなら、
あっさり負けを認める。
その上で、負けという事実から、
どうやって勝ちを創るかを探る。

これをデータ集めだと見做せば、
愚直すぎるほどの知識回収と行動だ。

 

恣意的に分類されて一意に解釈された、
その他大勢の端役のデータから脱し、
外れ値として桁違いに活躍するには、
それくらいしなくっちゃね。

桁違いに活躍するということは、
スタート地点から本気ということだ。

本気なら、固有名詞と数字は絶対に間違えないし、
本気なら、相手について徹底的に断片も全体も知ろうとする。

データを恋愛でモデリングしよう。
恋人との約束の場所と時間を間違えたら、
あるいは好き嫌いをろくに覚えていないなら、
一貫の終わりどころか、全然本気じゃないということ。
出会えた事実に「ありがとう」すら言えない。

本気ならこの真逆を取るよね。
仕事でも人間関係一般でも常に同じ。
「興味がある」と話しかけておきながら、
ウェブサイトを読まないというのは、
言行不一致なんだよね。

 

こんな視点を、
「超データドリブン」
と名付けています。

データドリブンにはお金と時間がかかるけど、
超データドリブンなら今この瞬間に出来る。

こんな発想で、大きめの競合が、
ドン引きするような事業を作ったこともある。
その事業が、10年経っても、
確実に継続している事実を知って、
いっそう愛おしくなった。

途切れず継続してくれていて、
本当にありがとう。

あれだけ執拗にやり切ったなら、
相当生き残ると思ったけど、
実際に予測が当たるのは、
感無量だよね。

boxcox.net
遠藤武

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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