「体調不良」「準備不足」「時間不足」。
これらを理由付けに使うのは、実は見苦しい言い訳だ。
苦しいのなら言い訳せず、
「良薬口に苦し」として飲み込んでしまい、
「知識のサプリメント」として治せばいいのである。
現実解。
どうしても体調が悪くなるなら、
交通機関ではグリーン車やスーパーシートに乗ったり、
タクシーを活用したりと、とにかく混雑を避ける。
それだけの投資で、メンタルもフィジカルも守れる。
準備不足と時間不足があるとしたら、
混雑を避けて有利な環境を創り、
その上で準備にも休息にも使える「空白」を捻出する。
ちょっとした工夫だけで、
知識をコンスタントに仕入れて、
行動につなげることが可能になる。
自分の場合。
独立した今となっても、リサーチアナリスト時代も、
ひたすらインプットとアウトプットする中、
この「空白」が準備不足と時間不足を埋めていると言っていい。
リサーチアナリスト時代を振り返ろう。
自分がまだ知識が浅いと感じていた20代前半の頃、
朝っぱらから読書も二度寝も徹底できる空間を確保するために、
新幹線定期券で大宮駅から東京駅まで通勤していた。
新幹線定期券は1ヶ月5万5千円くらいだった。
支給された定期との差額、自腹で1ヶ月4万円。
朝から好きなだけ新幹線の待合室で読書し、
ほぼ確実に座れる新幹線のシートでさらに読書し、
眠いなら新幹線で二度寝ができてしまう。
新幹線の車窓からは、
朝のラッシュでぎゅうぎゅう詰めの、
在来線のホームがよく見えた。
「混雑に疑いなく巻き込まれては、
学ぶことも身を守ることもできないし、
ちょっとした工夫なんて絶対に無理だ」
混雑側にいた事実に戦慄し、
たった4万円程度の自腹での投資に、
心底から幸せを感じていた。
差額の4万円を払ったとしても、
土日も祝日も関係なく、
新幹線で東京駅まで2駅で出放題だ。
八重洲ブックセンターにも丸善にも行き放題、
東京駅のデパ地下やホテルのラウンジにも行き放題だ。
その後、タクシーを使うようになった今でも、
メンタルとフィジカルを守ることは、
額面以上に莫大なリターンのある投資だと、
心の底から実感している。
新幹線定期券も、その価格も、
混雑しているか空いているかも、
単に断片的な知識でしかない。
言い訳せずに、事実を「良薬口に苦し」と飲み込んで、
その上で「知識のサプリメント」に持ち込んでしまう。
つまるところ、ちょっとした工夫の差でしかないんだよね。
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遠藤武