値引き。

daily4 方法論。

値引きは、負のスパイラルの入り口である。

「値引きしてくれ」も「値引きに応じます」も、

本気ではない、ただの馴れ合いだ。

 

現実解。

値引きから始まる話は、
文字通りお互いに不用意な結果しか生まない。
まずはこのスパイラルから抜け出す必要がある。

スパイラルから抜け出さないということは、
双方ともに、程度の低い不安から始まり、
不安に終わる馴れ合いで固まり続けているのである。

調達先に「もっと安くしろ」と口走る人は、
自分の価値が低いという事実を一切無視して、
自分の人生を常に値引きしているのである。

取引先から「もっと安くしろ」と言われて応じる人は、
「もっと安くしろ」と言い出す人の値引き人生に、
しぶしぶ応じて馴れ合っているだけである。

馴れ合いから共倒れしたいのか、
孤独に充実して成長していきたいのか、
これは選択の問題である。

 

他方、値引きそのものについても話そう。
今だから正直に告白してしまおう。
私はというと、製造業で調達を担っていたとき、
さんざん取引先に値引きを依頼していた。
これは何故かと言うと、取り扱う部材について、
「この2つの取引先に出しても、ぶっちゃけ差は値段しかないよね」
という、大企業の本音丸出しだったということである。

表面上の言葉や態度はさておき、
構造上は、完全に見下している関係だったと、
からくりを断言してしまって構わない。

「うちはこの地域だから、値引きされやすい」
よく聞く言葉だが、これは正しくは、
「うちは取引先のレベルがそうとう低い」
「うちは替えが効く程度のものしか提供していない」
と言い換えることが、事実から言えば正しいのである。

平生から私が唱えていることでもあるが、
替えが効かない付加価値を軸に、明確に訴求していれば、
少なくとも値引きに逃げることは絶対にありえない。
値引きしてくる相手は即断ればいいだけであり、
値引きしそうな人は前もって足切りしておくだけだ。

そもそも下請け体質では、商談しても楽しくないし、
前向きな成長の観点から、再考して腹決めする必要がある。

 

このように、事実と向き合わない態度や、
しぶしぶ応じてばかりで何となく生きる態度が、
本気で生きるプロの態度だと言えるだろうか。

プロだと言うのなら、そしてビジョンがあるのなら、
「関わるべきでない人から堂々と嫌われる」ことが大事だ。

ほんの少しの勇気が、桁違いの成長のきっかけをもたらすんだよね。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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