「成長する人と、成長しない人の違いは、どこにあるのですか?」

daily6 人と技術と成長。

「だけ」を捨て、経験の掛け算を増やした回数に比例して、成長のスピードが増す。

例えば、成長し続けて売れているお笑い芸人なら、お笑いに限らずコント × 演劇 × ラジオ × 趣味 …と掛け算している。

一次情報や興味から「だけ」を捨てた回数だけ、成長の機会が得られる。

 

現実解。

思いつくままに、自分ならではの一次情報から、「ゼロイチ掛け算」を創っていこう。
「ゼロイチ掛け算」とは、全く関係がない分野を好きにかけ合わせて、ゼロをイチにしてしまう自作自演のことである。
最初に挙げた、お笑い芸人の例では、コント × 演劇 × ラジオ × 趣味 …の掛け算がこれだ。
要は「普通はこの業界の人は、この分野は経験ゼロだけど、自分には経験がある」という状態を創りだすことだ。

完全にゼロから学ぶ必要は、必ずしもない。
手当たり次第でいいから趣味や興味を掛け算するだけで十分だ。
「知っておくだけでお得だ」を増やすだけでもいい
そうするだけで、思わぬ発見があり、桁違いに成長できるはずだ。
掛け算するだけで、レアになれることは、最も尊い成長である。

自分の場合、当事者として知った一次情報は、ざっと以下のとおりだ。

統計学 × リサーチアナリスト × 投資・プロジェクトファイナンス × マーケティング × アナリティクス × マネジメント × サプライチェーン × 経営管理 × 財務会計・管理会計・税務 × 監査・ガバナンス × バイリンガル環境 × 外資日本法人ゼロ立ち上げ × 新規事業ゼロ立ち上げ × 金融業界 × 総合商社 × 製薬・医療機器業界 × 物流業界 × 資源・エネルギー・電力・ガス業界 × 鉄鋼業界 × 重工業 × 官公庁 × コンサルティング業界 × IT業界 × 小規模店舗のサービス業界 × 教育業界 × 人材採用 × 人材業界 × ヘッドハンティング…。

片手の手指より少し多いくらいの転職・移籍回数を経て、
サラリーマン時代に、年収とポジションを上げてきているが、
「だけ」を捨てることで、自分の見える世界を広げていった。

競争はあったが、少なくとも掛け算でレア度を上げることができたので、
一次情報を掛け算するだけで、基礎と競争力を創れていると言い切っていい。
レア度が上がるということは、競争倍率を下げるということである。

仮に、一番最初の統計学だけにこだわり続けて仕事をしていたら、
成長し続けたとしても、成長の桁は上がっていたなかったと確信している。
「だけ」ピークが来てしまい、すぐ賞味期限を迎えてしまうためだ。

コンサルティング業界やご近所の業界(投資・M&Aなど)にずっといた人なら、私と似た経験があるだろう。
いっぽうで、コンサルティング「だけ」という視点を引き剥がし、生々しい一次情報を得るという観点を、コンサルティング業界の方々の多数派が持てているとは、正直言い難い。

コンサルティング業界出身者の圧倒的多数は、
コンサルティング「だけ」でビジネスモデルが完結している傾向にあり、
新しい概念や売り先を創っていない。

そう気づいたのは、だいたい30歳前後だったと記憶している。

だからこそ「やりすぎだ!」と言われようと、
「だけ」ピークが来てしまうことだけは、何が何でも回避して行動していた。

成長しない人は、「だけ」ピークが来てしまっている状況を疑おう。
その上で、愚直にゼロから学ぶ人が依怙贔屓される環境を、選び続けよう。
愚直にゼロから学ぶ人を排除する環境は、遅かれ早かれ、老害化するのだから。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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