「2010年以降に有名人が小粒化している」
という言をどこかの本で見かけた。
これは的を射ている。
本来の実力は2流3流の個人事業主止まりでも、
SNSを駆使したデジタルのお化粧で、
たちどころに「超天才の有名人」に仕立てあげられる。
本質はフェイクなんだけれども。
そもそもこれはデジタル化以前に、
グレーゾーンをつかった超古典的な手法なんだけどね。
二世や世襲がどうしても小粒で、
見る人が見たら「実力不足だな」とわかってしまうのと同じ。
地球規模のパンデミックの影響で、
芸能やスポーツや教育といった、
既存の産業の弱さが露呈して、
本当に実力のある人が評価されやすくなった。
もともとフェイクで隠していたものが、
否応なしに白日の下に晒されてしまった。
この事実は事実として認める以外にない。
現実解。
だからこそ、実力がある人は、
デジタル化の恩恵で、
すっぴんの実力やスッポンポンの逞しさに、
見せ方を意識するだけで、
あっさり活躍できてしまう。
営業力もマーケティングも知名度も、
もっと言えばフォトジェニックな学問分野も、
ぶっちゃけるとただの手段や、
自作自演できるコモディティでしかないとバレた。
いっぽう、古典的な実力は簡単に買えない。
追記。
コンサルを名乗ったり、ビジネスについて講釈を垂れる人で、
最低でも年売上数千万〜数億円〜数十億円〜数百億〜数千億円〜数兆円…の事業と組織について、
ヒト・モノ・お金・情報の中身を、ハンズオンで上層のマネジメントを知っていることが「一流の下限」と、
繰り返し強調しているのは、それだけでフェイクを回避できるから。
現場や規模の小さい領域で何千人や何万人と対話しようと、
上層の大規模なマネジメントには絶対に行き着けない。
極めて古典的であり、実力がないとたどり着けない断崖絶壁がある。
この下限を満たした側として言うと、
デジタル化粧はかえって小粒に見えてしまう。
デジタル化粧に熱を上げる人は、
実力が小粒で断崖絶壁を越えられない下の側とわかっているからこそ、
メディア映えしない分野を徹底回避して、
物事を意図的にグレーゾーンで終わらせている。
更に追記。
複数分野を掛け算して、自分の独自の分野を得る。
元ネタの複数分野に、グレーゾーンと断崖絶壁を見つけたら、
絶対的にも相対的にも、愚直に実力をつけるチャンス。
ライバルのいない無風状態を、実力MAXで得られるから。
boxcox.net、遠藤武。