データ分析が広く使われるようになると、
「ただデータをトラッキングしているだけじゃないの?これって…」
と薄々思えてしまうものもあるだろう。
その感想は、正しい。
ストレートに言うと、データ分析は、
・(KPIを)トラッキングする立場
・洞察を出して企画する立場
の2つに分かれる。
ウェブ検索で「FP&A」と調べると、
「FP&A つまらない」
という単語が出てくる事実を、
下段の連載記事で書いた。
上記の通り、
「権限の有無=面白さの有無」
となるのがデータ分析の本質なのである。
というのも、経営者や専門家がやることは、
データを読みとって洞察し、自分の判断と決断を下して、
次への価値を残す行動をしていくことに他ならない。
要はそれだけインパクトのある営みがデータ分析なのであり、
単なるトラッキングとは一線を画していることになる。
データ分析で退屈そう・窮屈そうにしているとしたら、
用いる知識や技術はそうとうレベルが高いのに、
実際やる内容はトラッキングさせられるだけで、
実態は中流か下流エンジニアのようなケースであることが多い。
現実解。
データ分析を通じて意思決定に携わるのは、
平たく言うと投資の判断と決断である。
人・モノ・お金を扱い、
金銭的な(研究や執筆の場合は知的な)利益を作るために、
行動の精度を上げていくのだ。
自分のことを自分でやるのだから、
そもそも面白いに決まっているんだよね。
データ分析のキャリアはそう選ばなくちゃ。
追記。
自分の場合は20代のうちに、
統計学の論文を用いた新規事業を、
ゼロから作って売り歩く経験をしたので、
権限や規模感の大切さを早々に肌で知ってしまった。
もしデータ分析がつまらないなら、権限を得てしまうと、
根本から面白くなる可能性が一気に高まると断言しよう。
追記の追記。
頭脳プレーが得意な組織ほど、権限を渡してくれる傾向が強い。
頭の悪い組織は、権限を渡さずマイクロマネジメントに逃げがち。
データ分析に関わるとき、この特性を覚えておこう。
boxcox.net、遠藤武。