人の密度。

daily10 お金と実力。

実力が高い人は、そもそも人数が少ない。

人数が少ないとは、

少数派として満遍なく一定割合で存在しているのではなく、

時間や場所を選ぶ形で、

まばらに点在している(あるいは偏在している)ということだ。

 

何が言いたいのかというと、

実力のある人は特定の場所にだけ集中しており、

「いない場所には一切いない」という事実である。

顧客でも協力先でも、

就職・転職先や進学先でもいいが、

この点を目利きしておく必要がある。

(就職・転職先や進学先の場合は、仕組みや制度や、実績の有無も重要だ。)

これを見誤ってしまうと、

実力がつかないまま立ち止まってしまうことになる。

 

実力を鍛える基本は読書と行動だが、

それを当たり前の物事として踏まえて、

「実力のある人」と座組みを組まないことには、

何も始まらない。

 

実力とは、自分の専門分野で密度が高く、

かつ専門分野外にも広がりを出し続けることだ。

 

自分の場合はというと、

ファーストキャリアを創る際に、

実力のある大学の先輩にとてもお世話になり、

アナリストという希少ポジションを得ることができた。

移籍・転職や独立の際にも同様に、

関わる人を「広がりを持つ人」「密度の高い人」に限定していた。

お互いに敬意を持って接することができる人であり、

そして共に変化を楽しんでいければ、

お互いに広がりを出して密度を高くし、

広がりを出すことができる。

逆に、どのような素晴らしい立場であっても、

これが成立しない頑固者は、

「広がり」も「密度」も期待できないので、

即お断りである。

 

立ち居振る舞いや趣味から、

その人の知性や人間関係まで、

変数として読み解くことで、

実力の有無を判断できる。

「このコミュニティには実力のある人はいないな」とか、

「実力のあるフリで売っているだけだな」というようなケースも、

読み解くことができる。

こちらが実力をつける上では、

実力者は少数派として点在しているという事実をふまえ、

自分が実力をつけるために、

点在する側として、

密度が薄まる場所を避ける必要がある。

そういえば、もう10年以上は満員電車に乗っていないが、

自分の勉強時間を確保するために、

何が何でも満員電車を毛嫌いして、

早起きやお金を払ってでも、

密度が低い空間を選んでいた。

意図的にそうすることで得た実力は計り知れない。

一発で点在する少数派になれたと断言できるし、

本は読み放題、勉強し放題、

本音で仕事をし放題、

眠くなったら寝放題、

アウトプットし放題、

という空間を、

知らず知らずのうちに作っていたことになる。

 

更にそういえば、独立をした理由は、

「この時点で自分より上の職位や年齢のサラリーマンには、もう自分以上の実力者が存在しないので、サラリーマンを続けるメリットがない。更に言えば独立したときどう不利に見積もっても、経験と実績とナレッジで言えば市場で負けようがない」

と即答できるまで密度が高まったからだ。

 

現実解。

淡々と頭脳の密度を高めつつ、

周囲の人間の密度が低いところに身を置けば、

自ずと独自性が磨かれる。

自分に有利な環境づくりとは、

密度の作り方と使い方なんだよね。

 

追記。

逆に言うと、

いくらお金が手元にあっても、

夢と頭脳がないままなら、

群れて薄まって、ご臨終。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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