怪しいSNSアカウントが、
「独学には限界がある」「独学は毒学」
のように言い出すことが多い。
この本質は、
・実力のない人が実力のない層向けに危機感を煽っている
・その上で商材を買わせようとしている
というだけである。
根本的な仕組みを言うと、
全ての知識は引用・被引用で成り立っている。
仮に引用・被引用が明確に示されていなくとも、
大なり小なりほかの知識の影響を受けている。
この仕組みをわかっていると、
「人文科学」「自然科学」「社会科学」
の区分から必要な分野を導いたり、
複合的な分野の文献をあたったりと、
独学の足腰が備わるのである。
普通であれば出会えないような人の知識を借りることができるためだ。
これと比べると、
キャリア作りやビジネスを展開させることのハードルは極めて低い。
また、5教科7科目の試験問題が解けることは、
薄っぺらいキャリアやビジネスより遥かにレベルが高く尊い基礎だが、
それだけでは独学の足腰としては物足りない。
独学の本質は、
文献をしつこく調べて読み解くことであり、
その量と質が、
古き物事や異分野から新たな知見を引っ張り出すことにある。
キャリアやビジネスでのお困りごとが、
プロの手を借りることで、
いともあっさり解決するケースは少なくないが、
それは独学の足腰から、
物事の全体像と個別像を見定め、
切り拓いているゆえである。
現実解。
教育は、どこまで行ってもアウトソーシング。
本当のプロは、猛烈なまでの独学を重ねている。
boxcox.net、遠藤武。