「嫌われることが怖い…」
そう思う人は少なくないだろう。
だがこれは間違いで、
場の空気をドン引きさせる断りの決断でもいいし、
中途半端なところから「やっぱりやめます」でもいいので、
三流や偽物からは、
確実にスッパリと嫌われておく必要がある。
気分良く去ってもらうでもいい。
とにかくひたすら、
さっさと断ることに注力すればいい。
だいいち、三流や偽物から好かれても、
はっきり言ってロクなことはない。
三流や偽物の特徴は、
「説明がましいくせに、実力が伴っていない」
「相手に喜ばれることをしていない」
という点にある。
人の命に関わるような、
クリティカルな難問や議論がある分野でもないのに、
やたらと説明がましく、
挙句のはて自分の実力をごまかし、
嘘を嘘で塗り固めることに慣れてしまう。
このような人から嫌われて、
何も困ることなどない。
ビジネスの話をしよう。
私は、オーナー企業経営者向けの「仕組み化指南」のほか、
データ分析や新規事業立ち上げといった領域について、
大きめの企業向けの指南も、
研究開発の一環として手がけている。
その際に間に立って協力してくれる、
優れた企業が複数あるのだが、
どれも「ここはすごい!」とつい唸ってしまうような、
パワーと発想に溢れた実力ある一流の組織である。
そのような企業の場合、
ポジショニングづくりがうまい。
100%例外なく喜ばれる仕事をしている。
一緒に動けば、
私は自分の得意技を用いて、
唯一無二のプロとして活躍できることになる。
この真逆のパターン。
わざわざたいそうに「コンサル」を自称しておきながら、
わかる人からは「これってコンサルじゃないよね」とバレてしまっている残念な組織は、
今まで例外なく、全て丁重にお断りしてきている。
ストレートに言ってしまうと、
ただの人集めや代行業でありポジショニングが低いのだ。
どれだけ規模が大きかろうと上場していようと、
間に入られることで足を引っ張られる。
例えばITパッケージシステム導入の作業代行を、
IT「コンサル」と称して10年や20年もしてきたとしても、
その組織にはそもそも実力がつかない。
なぜなら、他人の作ったシステムを、
一度も当事者として使ったことがない作業者として、
代わりに設定しているだけに過ぎないためだ。
これでコンサルを自称しても、
ファイナンスもマネジメントもマーケティングも知らない、
「自称コンサル、実態使い走り」
の自意識過剰が生まれるだけだ。
このような中途半端な状況に、
ごたいそうなブランドを付けているようでは、
どんなに優秀な人が集まる業界だろうと、
どこかで必ず頭打ちしてしまう。
この事実はそもそも、
ゼロからプロダクトを作るとか、
ゼロから組織を立ち上げた人からすれば、
一発で二度と関わらないと判断する三流丸出しだ。
それ以前に「自称コンサル」のIT下請け業は、
新卒就活で「ダサい」と完全にバレてしまったが。
パッケージされた物事の作業代行しか経験がないなら、
それはいくら独立しようとも、
「お客様の本音のお困りごとを解決して、喜んでもらう」
という本質的な価値創りからは、
蚊帳の外なのである。
ほかに例を挙げれば数限りないが、
このような三流と仲良くしていることが、
好き嫌いを通り越して、どれだけ危険か、
まともな感性があるなら、ゼロ秒でわかるはずだ。
もし中途半端なところから断れなくなり、
ダラダラと嫌な思いで群れていると、
嫌な思いが自分の価値にそのまま化けてしまう。
とすると、この真逆を取るしか無い。
現実解。
三流からは、さっさと嫌われて、
自分の土俵を作り込もう。
嫌な思いを、良い思いに転換させるためにも。
boxcox.net、遠藤武。