MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の設定や、
パーパス経営といった、経営理念が広まって久しい。
「朝礼で唱和しても無意味である」という事実も、相当浸透した。
にもかかわらず、理念が浸透しないとか、
理念があり規模もまあまあなのに下請けどまりという、
上滑りが多発するのはなぜか。
ストレートに言ってしまうと、
単に理念も事業もつまらないという事実にに他ならない。
つまらないというのは、理念も事業も、何から何まで退屈だ。
「それ、他の会社が似たことを言ってる・やってることでしょ」
「それ、既存の大企業がやってるやつの安値・小粒バージョンでしょ」
というツッコミが入るのが事実だ。
せっかく創業者に理念があっても、
理念自体がそもそも浸透せず、
集まる人はそもそも半端者ばかりで、
客先の大企業に下請けとして媚びへつらってしまう。
それなりのことをやっていても、
それなりの水準止まりで終わって突出せず、
本当に実力のある人は無言で立ち去っていく。
笑いごとではなく、独立したはいいが、
お粗末な状態で成長が止まる企業が、後を絶たない。
とはいえ、これには解決策がある。
ちゃんと既成概念を捨てればいいだけだ。
「そうは言っても、どうやって既成概念を捨てればいいのやら…」
そんな真面目な悩みの声に答えるとしたら、
「既存のサラリーマンにできないことをやるだけでいい」
と即答できる。
大きくなったベンチャーの場合、
「予算は数千万円出すから、スケールする事業作ってね。あとはよろしく!」とか、
「あと数ヶ月で数社から数億円の売り上げつくれない?」というような、
大企業では指示と言えない指示を出すことなど日常的だ。
もちろんフォローはあり、失敗が許容されるが。
これは若手であっても例外ではない。
稟議書を通し失敗を避ける日本のサラリーマン社会では、ありえないことである。
このようなエピソードは、SNSやミニブログで実名で語られるようになってきている。
私も事業ゼロ立ち上げから、組織ゼロ立ち上げとスケールまで、
規模の大小あれど複数経験しているが、
既存のサラリーマンではできない価値観を徹底するという観点から、
極めて共通しているというのが事実だと断言できる。
現実解。
単に理念も事業もつまらないケースというのは、
既存のサラリーマンでも務まることを、
何も考えずに踏襲しただけである。
その真逆を取っている価値観で、
成長しているケースなどゴロゴロあるのだから、
素直に事実を受容して、
本音で理念に据えてみてはどうだろう。
boxcox.net、遠藤武。