理念は、常識や既成概念を捨てて、初めて成り立つ。

daily11 スモール分析。

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の設定や、

パーパス経営といった、経営理念が広まって久しい。

「朝礼で唱和しても無意味である」という事実も、相当浸透した。

にもかかわらず、理念が浸透しないとか、

理念があり規模もまあまあなのに下請けどまりという、

上滑りが多発するのはなぜか。

 

ストレートに言ってしまうと、

単に理念も事業もつまらないという事実にに他ならない。

つまらないというのは、理念も事業も、何から何まで退屈だ。

「それ、他の会社が似たことを言ってる・やってることでしょ」

「それ、既存の大企業がやってるやつの安値・小粒バージョンでしょ」

というツッコミが入るのが事実だ。

せっかく創業者に理念があっても、

理念自体がそもそも浸透せず、

集まる人はそもそも半端者ばかりで、

客先の大企業に下請けとして媚びへつらってしまう。

それなりのことをやっていても、

それなりの水準止まりで終わって突出せず、

本当に実力のある人は無言で立ち去っていく。

笑いごとではなく、独立したはいいが、

お粗末な状態で成長が止まる企業が、後を絶たない。

 

とはいえ、これには解決策がある。

ちゃんと既成概念を捨てればいいだけだ。

「そうは言っても、どうやって既成概念を捨てればいいのやら…」

そんな真面目な悩みの声に答えるとしたら、

「既存のサラリーマンにできないことをやるだけでいい」

と即答できる。

大きくなったベンチャーの場合、

「予算は数千万円出すから、スケールする事業作ってね。あとはよろしく!」とか、

「あと数ヶ月で数社から数億円の売り上げつくれない?」というような、

大企業では指示と言えない指示を出すことなど日常的だ。

もちろんフォローはあり、失敗が許容されるが。

これは若手であっても例外ではない。

稟議書を通し失敗を避ける日本のサラリーマン社会では、ありえないことである。

このようなエピソードは、SNSやミニブログで実名で語られるようになってきている。

私も事業ゼロ立ち上げから、組織ゼロ立ち上げとスケールまで、

規模の大小あれど複数経験しているが、

既存のサラリーマンではできない価値観を徹底するという観点から、

極めて共通しているというのが事実だと断言できる。

 

現実解。

単に理念も事業もつまらないケースというのは、

既存のサラリーマンでも務まることを、

何も考えずに踏襲しただけである。

その真逆を取っている価値観で、

成長しているケースなどゴロゴロあるのだから、

素直に事実を受容して、

本音で理念に据えてみてはどうだろう。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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