「根本から成長するには、いちど既存のレールから外れてドロップアウトする必要があると聞きますが、この場合どれくらいの外れ方なのでしょうか?確かに劣悪な環境から這い上がる人はいますが、大多数はドロップアウトしてしまったらそれまで…という印象があります。」
ドロップアウトと聞くと「不良」「半グレ・チンピラ」「歌舞伎町にいそう」「犯罪者」みたいなイメージがあるかもしれませんが、
根本的な成長に際してのドロップアウトは、そのような無法地帯の意味ではありません。
もっと広く「既存のコースから外れる(とりわけエリートコースから外れる)」という意味が、ここで言うドロップアウトです。
大学受験のような一発試験は別として、官僚や総合商社や外資サラリーマンのような既存のエリートコースがあてはまります。
単なる実力勝負ではなく、「配属ガチャ」「たまたま何年も失敗しなかった」というような運に左右されます。
得てして、我慢大会になりがちです。
我慢大会の実情(=雇われのメリットとデメリットの両方。一時的な我慢は筋トレ的なもの)を知りつつ活躍しながらも、
我慢ベースではなく本音で素直に生きることにシフトすることで、
ドロップアウトが成長につながり、自分だけのエリートコースを歩めるありがたみを知ることができるのです。
矛盾だらけに聞こえるかもしれませんが、
「起業して時価総額が兆円単位になった」というケースがあり、その場合は前職で最大手外資コンサル会社で活躍し、
思い切って辞めて独立……というドロップアウトを経ています。
ドロップアウトせず、最大手企業で昇進したサラリーマン社長の名前はよくわからなくても、
ドロップアウトして、ゼロから兆円単位の起業を立ち上げたら、確実に名前が通ります。
ちょうど、ゼロから作家になって売れた人は、明らかに名前が通るのと同じです。
現実解。
ドロップアウトすることの効能は、それだけ実力が思いっきり出るが故に、
ついうっかりサラリーマン時代をサクっと超えてしまう点にあります。
もしドロップアウトしても急成長できないなら、単に実力が足りないか、
不利な土俵のまま無理矢理駆り立てられているだけを疑うしかありません。
それだけドロップアウトが実力を露呈させる仕組みだとわかっていれば、
グレて拗ねてドロップアウトして下に下に落ちていくのも、
そうでなく素直に成長していくというのも、
実力通りという極めて当たり前の答えに行きつきます。
退屈な答えかもしれませんが、事実は極めて当たり前の物事の組み合わせなのです。
boxcox.net、遠藤武。