「頑張る」への依存をやめる。

daily11 スモール分析。

ストレートに言うと、仕事や勉強は、

「頑張る」にだけ依存すると負けると相場が決まっている。

というのも、基礎となるストックがない状態でいくら頑張っても、

不利な行動を強いられるためだ。

 

小中学校の加減乗除が使いこなせない人が、

高校レベルの三角関数や微積分に手も足も出ないのと同じだ。

基礎不足なら何をやっても始まらない。

 

それ以外の物事で、

「とにかく頑張ることは素晴らしい」

とお題目のように唱え、

不利な状況でつまずかされたまま、

転び続ける人は少なくない。

ここだけの話をしてしまおう。

実はこれは基礎不足のレッテル貼りであり、

戦意喪失させる常套手段だ。

先に成功している人が、

「あなたに足りないのは頑張りだ」

と言い出すことで、

その他大勢を「とにかく頑張る」に追いやり、

戦意喪失させ撤退させることなど、

日常的に行われている。

マーケティングもマネジメントも、

炎上もレスバトルも、

綺麗事を抜きにすると、相手を戦意喪失させていくことだ。

「日本人はほかの国よりハングリーさに欠ける。もっと発展途上国の人のように頑張るべき」

ということを言い出す人がいるが、これはそもそも根本的に無意味な発言である。

全体戦略で言えば、日本人として有利な場所で勝てばいいだけの話である。

ハングリーさを全面に出すか否かは、スタンスの違いに過ぎない。

ヒト・モノ・お金・情報のリソースの違いで言えば、発展途上国と比較することに全く意味はない。

実は最も強調すべきは、頑張りや努力が「無駄な努力」と無縁であるための、創意工夫である。

面白がって物事を進める熱量や独創性には、競争ごときではとうてい勝つことができない。

これは成功と成長を重ねる人なら知っているが、楽勝できて熱中できる土俵では、競争率は常に倍率1.0倍だ。

ということは、競争を煽り立てる人は、煽り立てることで自分が有利になるか、誰かの煽り立てに感化されているその他大勢なのである。

 

現実解。

これを聞いて「不平等だ!」と思うなら、あなたの感性は優れている。

ゆえに、不平等に腹を立てる必要など毛頭ない。

いちいち不平等に腹を立てるというのは、

不利な競争に駆り立てられてしまうだけだ。

そうではなく、競争の仕組みを知った上で、

自分が勝てる土俵で楽勝しにいけばいいのだ。

「あなたに足りないのは頑張りだ」

と言っている人も、自分が勝てる土俵で楽勝するためにそう発信する意図があるので、

まずはいちいち他人の土俵に乗らないだけでいい。

薄っぺらい炎上芸が流行るのは、実力がなくても有利に事を進められる土俵だからである。

その土俵はチンピラのギラギラファッションのようなものであり、

実力不足を隠すには十分だが、実力がないゆえにワンパターンだとバレている。

とすれば、自分がハマれる物事で中身を徹底して作り込んでしまえば、

「頑張る」という退屈なワンパターンの間隙を突くことなどたやすい。

 

追記。

スキの突き合いは、知的格闘技のようなものだ。

既存の土俵を書き換えたり再解釈して、自分の土俵を成長させることは、

「頑張る」の真逆にある、ただひたすら面白いディスカッションや批判的精神である。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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