独立やフリーランスを志す人が多いため、この際だからはっきりしておこう。
あなたが独立してちゃんと成長したいならば、平生のオペレーションにおける移動時間は、全て時間の無駄だ。
移動時間を排除し、オンラインかリアルかを問わず、顧客から足を運んでもらうことが基本中の基本である。
医師も士業も、ごく一部の特殊な状況を除き、クリニックや事務所に来所してもらうのが商習慣だ。
予備校も大学も大学院も、学生に登校してもらうのが基本だ(最近オンライン化が進んではいる点はさておき)。
それもそのはず、プロが提供するサービスというのは、平生の下ごしらえやコンディション調整があり、プロに頭を下げて依頼する顧客はその実力の全てに敬意と対価を払うのである。
仮に独立できるくらいの実力があるなら、プロとしての立ち居振る舞いがカギだ。
相手のペースに自分の動きを乱されるなどもってのほかであり、サラリーマン的な常識に洗脳される時間など1秒たりとも絶対に許してはならない。
時間というのはお金で買えない尊いものであり、平生から単純移動だけに費やすこと自体が、実力に仇なす害悪なのである。
圧倒的な実力で、来訪してもらうベースで勝ち筋を作っておき、それを軸に敬意を得るのだ。
この敬意は断じて下げてはならない。
不用意な発言をする相手は、その場で「あなたには私と契約する資格がありません」と失格を言い渡す必要がある。
これは品質管理のあり方であり、顧客の目線の少なくとも10〜100倍は厳しく鋭く先回りして見ておく必要がある。
それだけこちらからハードルを上げなければ、あなたを信頼している既存顧客に申し訳が立たないし、実力発揮もままならなく、結果として顧客に喜ばれることもない。
これはちょうど、監査法人が会計監査の契約に際し、
「監査手続上の制約を課したり、不正や違法行為に対し適切な対応をしない等、経営者の誠実性に重大な疑問がある場合」
に契約を拒否・辞退・解除するのと同じ厳しさだ。
プロとして用意した提供価値に対し、誠実な対応をしない相手や、その域に達していない相手は、顧客ではないのである。
現実解。
そのぶん、提供価値を理解し、全幅の信頼をしてくる相手には、たっぷりと愛情を注ぐかのごとく適切なサービスを提供すればいい。
それだけで、顧客をメロメロにできてしまう。
追記。
成長とは、非合理的なえこひいきで回っている。
成長しないその他大勢の多数派の理屈は、時間泥棒として決別するだけでいい。
その立ち居振る舞いと覚悟が、更にファンを増やし、更に成長へと導く。
そのとき往訪は、先生として登壇したり、演奏会やサイン会という、圧倒的な希少価値を生むことになるまでが答えだ。
boxcox.net、遠藤武。